ボンが見聞きしたあの街の美味しいお店2017/12/20

 

ワタシのご主人はこの家の奥様。毎日のようにワタシを散歩に連れて行ってくださる。

そしてご自身は美味しいレストランで毎日のように食べ歩き、カフェでコーヒーを飲み時々ケーキも食べ、その街の美味しいパンを買って帰る。たまに奥様のダンナ様もご一緒する事もあるが回数は限られている。そしてその日の食事報告をワタシに逐一してくださる。たまに私の食事分もドギーバッグに入れて持って来てくださる。。

あっ、私の名前はボン。オスのコッカースパニエル、4歳。

 

 

さて15回目のお話は新宿区の「若松河田町・曙橋」エリアの話。

 

 

まずは都営大江戸線の若松河田駅あたりから「夏目坂」という坂道通りをポタポタ散歩。

夏目漱石の生家がこの坂の途中にあったため命名されたんだそう。

 

明治17年創業の老舗天ぷら屋「高七」へランチ。133年も続いているなんてドッグイヤー(人間の1年は犬の7年)で考えると931年…1000年近く前に創業なんて気が遠くなる ワン。

 

 

11時半にオープンにもかかわらずその前から数人が並び始める人気店。

老舗なので高級に思えるかもしれないが、外観も内装も高級と言うより庶民感がある。そして値段もものすごくリーズナブル。

 

 

考えてみれば、元々江戸時代では寿司も天ぷらも立ち食いで食べるような庶民の食べ物だったので、これが本来の形か。ランチ定食は800円(税込864円)と激安。

 

6人掛けカウンター席に座っているが、奥様はやや太めなので若干窮屈そうではある。そのカウンターの目の前に貼り紙があって

「肴は築地、お米はにいがた、お酒もにいがた、嫁もにいがた、油はすっきり。  天ぷら高七」と書かれている。

 

現在の5代目店主が書いたものだろう。ユーモアがあるワン。

 

 

10分程度で食事が提供される。大根の天ぷらはタレも塩もつけず何もつけずに食べてくださいと女将から言われる。確かに大根の風味とともに甘さが伝わってくる。半分食べたところでこの食べ方では飽きそうなので、タレをつけていただくことに。イカはめちゃ柔らかい、キスはホクホク、海老もこの値段にしたら立派、シシトウ、さつまいもも普通に美味しい。改めて言うが、これで800円(税込864円)。

 

セットに「たくあん柴漬け等のお新香」、「豆腐とアオサの味噌汁」、ご飯のための「店特製のしっとりしたふりかけ」がついてくる。

 

この後の散歩途中で大根と海老天を奥様から少し分けていただき食べたが立派に美味しい。もちろん、細かいことを言えば色々注文はあるものの、全然オッケー。

 

奥様が時々行く高級天ぷら屋さん1回分で30回も来れてしまう。

 

 

満足感を得られたランチを終え、少し長めの距離を散歩。「新宿山の手七福神めぐり」でもするつもりかな?奥様はワタシを連れて余丁町にある「抜弁天」へお参りに。厳島神社の別称だが抜弁天の方が名の通りは良い。苦難を切り開くと言われる有り難い神社。

 

ワタシ的にはこの辺り、江戸時代には一帯に犬小屋があった事で有名なので興味がある。生類憐れみの令を出した綱吉の時代のことだそう。

 

抜弁天から渋い小径をポタポタ歩いていたら美味しそうなパン屋B「峰屋」が見えて来た。

 

 

バーガー類が特に人気で遅い時間には売り切れていることも多い。

 

 

この日は雨模様でもあったので、午後イチでもそこそこパンが残っていてラッキー。で、ついつい多く奥様は衝動買いで買い過ぎている様子。

 

 

家に帰ってから食べさせてもらったが、「コロッケバーガー」はたっぷりのジャガイモが入ったコロッケにキャベツのコールスローがマッチして美味しい。

 

 

「ハンバーガー」も小ぶりながらも肉が厚めで肉肉しいハンバーグをメインに下にコールスローサラダが敷かれ、これも酢の味がマッチして美味しい。

焼きそばパンはびっちり焼きそばが入ってフォトジェニックなひと品。

「カレーパン」は普通だった。

「あんバターパン」は適度な甘さでホッと癒してくれる一品。

バーガーバンズ、食パンは人気なだけあってもちろん美味しい。

 

 

さて買い物も終え、この道路の突き当たりに来ると、商店街名が書いてあった。「まねき通り」。

 

 

どんつきは東京医科大。約300mの商店街で、商店街のホームページによると150年余りも道幅の変動がないらしい。昭和35年4月1日には、ネオン灯24基を設置したとも表記されていて当時の盛況ぶりが窺える。が、今はお世辞にも栄えている感じがしない。けれど、味のある道で散歩するには楽しいワン。

 

 

ポタポタ散歩して曙橋まで。ふと、懐かしいロゴの入った道標を見つけた。

 

 

ダンナ様も一時期お手伝いしていた事もある局なので、また元気を取り戻して欲しいなぁ。

 

あれ?向こうからダンナ様の友人の金融系の会社経営をしている阿久田さんが歩いて来た。

聞くと、河田町に近い「そば酒房かねこ」でお蕎麦を食べて来たそう。

 

 

あそこのお蕎麦は一度ダンナ様がドギーバッグに入れて持って帰って来てくれた時に食べたけど普通に美味しい。

この辺りでは貴重な昼時はサラリーマンで賑わう店。

 

 

単品蕎麦のほか、ランチセットメニューにはせいろ蕎麦と3種類のご飯物が用意されている。Aは天丼、Bは親子丼、はたまたCは玉子かけご飯、とのセット。

 

 

Cの玉子かけごはんのメニュー横に、「日本一美味しい」と書いてあるので、阿久田さんはオーダーしたそう。どうやら玉子のブランド「日本一こだわり卵TM」というところから日本一のウリが来ているようだ。

 

 

ビタミンが普通の玉子の30倍入っているというし、栄養価の高い餌を与えている玉子のようで、このオレンジ色の黄身はパプリカ(西洋とうがらし)だそう。

 

阿久田さんも路地裏でも美味しい蕎麦が食べれるのは有り難いと喜んでいらした

 

さて、夜は坊ちゃん含めてダンナ様も家族全員、曙橋近辺に出て来るそうだ。奥様は和食へ、ダンナ様は隠れ家的な天ぷら屋さんへ、坊ちゃんは焼肉屋さんへ行く予定だそう。同じエリアにいても結局またバラバラな生活。不思議な家族だワン。

 

ダンナ様が向かったのは「天ぷら蕎楽亭」

 

 

この店のご主人はあの有名な神楽坂「蕎楽亭」で蕎麦屋を営む。ミシュランひとつ星。

そのご主人長谷川さんが腕を振るうもうひとつのお店「天ぷら蕎楽亭」。多くてもせいぜい月に8日間程度しか開けない天ぷらと蕎麦を楽しめるお店。

 

 

 

この日の前菜5品。会津出身のご主人らしく会津の郷土料理なども出てくる。

天ぷらは「才巻き海老、3尾」はデフォルトで。

その他は魚メニューから5つ、野菜メニューから4つを選ぶシステム。

迷うけど、楽しいセレクトタイム。追加で頼めば魚系は一品1500円、野菜系は700円の統一価格。(え?鮑とシシャモ、松茸と舞茸が一緒の値段?とちょっとビックリ)

 

ツワモノで全品食べた人もいるらしいが(数えると海老を入れて全25品)、メニュー表を見ているとワタシでも食べれそうな気がしてくる。ところがどっこい、実際食べてみると奥様でも12品で満腹。。最後は横の人に手伝ってもらったくらいのボリューム。

 

 

 

 

今回選んだ食材は魚系は「メゴチ」、「ハゼ(骨もあり)」、「アワビ」、「イカ、ゲソ」、「小柱のかき揚げ」。野菜系は「茄子」、「松茸」、「レンコン」、「さつまいも」

。貝類とイカはワタシたち犬には食べられない食材なので、その他をドギーバッグに少しづつダンナ様が持って帰って来て下さり、食べてみると、どれも素材が活かされて当たり前に美味しかった。

 

 

そして、〆の麺類。並蕎麦、田舎蕎麦、さらには、ひやむぎ、うどんの4種あるそうだ。少しづつ全種類いただくことにした。ダンナ様は糖質を気にしながら…。

 

 

ワタシも食べたが、これはスイッチオン!蕎麦もうどんも美味しいこと美味しいこと。ダンナ様もお腹いっぱいだったのに結局田舎蕎麦とうどん、お代わりまでしてしまったそう。美味しい糖質に負けた。。

 

 

そして〆のデザートは「そば茶アイス」。これがまた絶品。

 

ご主人は元々神田の蕎麦屋「松翁」出身。面白いのが近くにある「天政」の主人が店に来て、「ああでもない,、こうでもない」と天ぷら作りの指導をしてくれて、今の技を身につけたのだそう。 良い話。

 

たまに神楽坂に行くと店の行列、混雑を目の当たりにする「石臼挽き手打蕎楽亭」。店に入るのを諦めていたが、この蕎麦実食体験したら、どんなに並んでも食べたくなる気持ちがよーく分かった。近々再チャレンジしてみよう。

 

 

 

坊ちゃんは曙橋駅から歩いて5分程度の「ひろみや本店」で会食。

なんと2年前に予約した方がいて、今回店の2階の貸切部屋に呼んでもらったそうだ。

 

 

店に入ると「韓国海苔、もやし、キムチ」が既にセットされている。

あらかじめ決められた肉のコース料理と2時間飲み放題で税込6000円。ワン ダフルなお値段。

 

 

アルコールはビールから焼酎からハイボールから揃っている。烏龍茶もオレンジジュースもホッピーも用意されいる。至れり尽くせり。。こりゃ、安くて人気な訳だ。。

30分延長するごとに500円プラス料金がかかる明朗会計。

訪問前に既にセットされている電気釜のご飯は来店10分前程度に炊き上がっていて、蒸された状態で部屋に用意されている。

このご飯、結構重要ファクターで、焼きおにぎりを食べたい時はかなり前目に準備しないと、2時間1本勝負に間に合わなくなる。

 

 

肉はまず「タン」をレモンで。よく焼いても芯は柔らかく、美味い。続いて「ハネシタとハラミ」。タレ、もしくはそれを生卵に付けてすき焼き風に食べる。これもいい感じで美味い。

 

 

「肩ロース」はニンニクを掛けて焼き、塩胡椒で食べるのが基本だが用意周到な方がいて、持ち込んだトリュフ塩で贅沢にいただいたそうだ。

 

 

肉ばかり続いたところでチェンジオブペースのホルモン盛合せ。「つらみ(ほっぺた=赤い部位)、はつもと、ミノ」。パクパク、コリコリ。

ここまでで55分経過。。残り時間あと1時間…あれ?このペースだと、あと倍のメニューが出るのか?ありえん?お腹いっぱい…。と思っていたら、店員さんが入ってきて「最後の肉の『とも三角』です〜」と。。ホッとするような寂しいような気がしたそうだ。。

 

 

そして〆に冷麺。もちろん食べたい人はこれ以外にも白米を玉子掛けご飯にしたり、白米そのままで食べたり、お握りにしたり、焼きおにぎりにしたり。

 

最初の1時間はひたすら食べる感じで、後半1時間はワイワイと喋りながら飲んで食べている感じになったそうだ。そして時はあっという間に過ぎてタイムリミット15分前。一旦精算して帰るつもりが話が盛り上がってみんな帰らず、プラス500円で30分延長のお喋り&飲み。まぁ、場所を変えて飲むより効率的みたい。

 

ちなみに帰り際に次の予約を店員さんに聞くと再来年2019年、と言われ、、はー?坊ちゃんもその時は今よりも重職についてるかもしれないし、どう言う状況になっているかも分からない…。ワタシのことも坊ちゃんは考えてくださり、その時6歳。人間で言えば42才。肉食べれなくなってるかもしれないし…。、と思い、今回はそのままスルーしたそう…。そんな風に考えてくれて嬉しいような嬉しくないような…。

 

 

さて、ワタシが奥様と一緒に移動して来たのは「はらまさ」

奥様が何度か予約をして振られたお店。ようやく夜訪問。

 

 

 

コースのみ。まずは「ずわい蟹の温かい蒸し寿司」から。

一緒に「粕汁」を飲んで体を温めて外の寒さを飛ばす。

まず、最初っから美味しい。

 

 

続いて「天然とらふぐ唐揚げ」を山椒の塩と…美味くないわけがない。

 

 

「金目鯛と鯛をあん肝、あさつき等の野菜を海苔で巻いて」いただく。この作業だけでも楽しめるし淡白な魚を濃厚にいただく。珍しい金目の刺身をこの食べ方ですると美味しい。

 

 

「牡蠣真薯」…牡蠣エキスたっぷりの真薯には牡蠣の身も半身入り、暑さも美味しく、はふはふいただく。

 

 

「上海蟹ソーメン(別名「痛風そうめん」…ウソ)」…

ソーメンの上にオスの上海蟹のほぐし身と味噌、いくら、キャビア、カラスミを、絡めて。罪悪感のある美味しさ。これは尿酸値高い人にはタブーでしょ。(ちなみに僕は尿酸値は低い)

 

 

「対馬ののど黒、幽庵焼き」…ゆあん(幽庵)焼きとは、酒、みりん、醤油を同割した汁につけて焼いたもの。

のど黒の脂はぷりんぷりんにノリノリ。相当美味しい。

 

 

続く「鰤しゃぶ」は、ごま油に柚子胡椒を漬けた後、醤油へ2度漬け。ごま油が特に効いてかなり美味しい。

 

 

 

〆のご飯は土鍋で炊いたごはんにトリュフをふんだんにかけて作る「トリュフごはん」。一杯目は白子とトリュフとで。

 

 

二杯目は「トリュフごはんに少しだけ甘みのついたすき焼き風牛肉とウニと玉子の黄身のトリプルトッピングで」。

ヤバい組み合わせでもちろん美味しいけど、少しだけ3つがバッティングしてるかなぁ。ちょっともったいない…。

 

 

デザートは「生クリームのババロア」。…いちご、シャインマスカット、あずき、抹茶の粉のトッピングで構成されている。〆にグッド。

 

全体に素晴らしい食事内容。ご主人の原さんの気働きもきめ細かいし、タイミングも、素晴らしい。

 

 

今回の「若松河田町・曙橋」エリアはこれでおしまい。美味しいお店があまり目立っていない若松河田町、曙橋。隠れた名店が多く、魅力的。ここだけに限らずまだまだあるので今後追記していくワン。

 

 

* 文中に出てくるBはパン屋さん、数字を囲む◯は昼間の利用、●は夜利用を表すワン!

この情報は作者とボンの散歩時点のものであり、変更が起きている場合があります。最新情報はご自身でご確認ください。

 

 

川井潤  食関係含めた幅広いプロデューサー

食に限らず多くのプロジェクトを手掛ける。テレビ番組「料理の鉄人」企画ブレーン(1992年~97年)。地域や食のため世界中に出向く。ほぼ外食生活。食べログフォロワー数日本一。食雑誌dancyu等、執筆多数。

https://tabelog.com/rvwr/kawaijun/

 

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