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オープンキャンバス2017/10/24

皆さん、こんにちは。マンションマイスターこと不動産鑑定士の石川です。

今回は、前回の補講の続きになります。

以下のマンションを例に、いろいろな土地に関する行政情報を見ていきました。

 

『朝日ラパリオ等々力台』

 

所在:東京都世田谷区等々力台3

交通:東京急行電鉄大井町線「等々力」徒歩5分

築年:1996年10月/築20年

総戸数:38戸/9階

分譲会社:朝日建物

施工会社:地崎工業

 

マンションライブラリのマンション紹介ページです。

 

では、続きです。

 

4.『地形図』

地形図により、その土地の標高の高さの参考になるもの。標高とは、平均海水面から垂直に測ったの高さを示すもので、この地形図により、周辺を含めどのような地形になっているか分かります。一般的に標高が高いほうが水害に対しては強いと思われますが、周辺の水環境や隣接施設の状況にもよります。また、盛土などで造成された住宅地などは地震時に崩れる可能性が大きいこともありますので、一概に高いほうがいいということはできません。

国土地理院のホームページで見られます。

 

実際に見ると、

 

 

凡例を見ると、

 

このマンションの敷地周辺の標高はおよそ「20m超50m以下」と分かりますね。

 

 

教えて!マンションマイスター!Q&A

「そもそも標高とはなんですか?」

「地形の高さを表した数値。平均海水面の高さを基準とした標高を海抜という。東京湾の平均水面を0とし、そこから垂直に測った高さのことです。」

 

「標高は高い方がいいんですか、低いほうがいいんですか?」

「地形図はその土地の相対的高さを表しています。一般的に標高が高いほうが水害に対しては強いと思われますが、周辺の水環境や設備整備状況にもよります。また、盛土などで造成された住宅地などは地震時に崩れる可能性もありますので、一概に高いほうがいいということはできません。

 

 

5.『洪水ハザードマップ』

洪水ハザードマップは、ハザード情報を調べる参考になるもの。様々な降雨により想定される河川の氾濫や浸水の可能性を示したものです。敷地形状や標高もさることながら、近隣河川の氾濫対策の有無や、下水道の処理能力、施設状況など様々な要因を基準に作成されています。

具体的には、平成12年に東海地方を襲った東海豪雨を想定し、河川の氾濫と内水による氾濫によって浸水が予想される区域とその浸水深を示した浸水予想区域図を作成しています。

行政が公開していて、東京都ですと、東京都建設局のホームページから見られます。

 

実際に見てみると、

 

 

凡例は

 

となり、当該マンション敷地近辺は洪水時の危険発生個所にはなっていないとなります。

 

 

教えて!マンションマイスター!Q&A

「標高が高いのにハザードマップでは危険となっているのですが、なぜでしょうか。」

「標高が高くても浸水の可能性はあります。ハザードマップはその地域で過去に起こった浸水のデータを基にしており、その時の浸水の深さを表したデータです。」

 

「洪水の危険性が高いのはどんな理由が考えられますか」

「洪水によるハザードマップは、様々な降雨により想定される河川の氾濫や浸水の可能性を示したものです。敷地形状や標高もさることながら、近隣河川の氾濫対策の有無や、下水道の処理能力、施設状況など様々な要因が考えられます。」

 

 

以上が土地の主な行政情報です。いかがでしたでしょうか。

実際には具体的な購入希望をもって不動産仲介会社さんが間に入ればいろんな資料を提供してもらえると思いますが、それ以前の漠然とした物件探しの段階では、こういった行政の公開資料が参考になるかと思います。

 

さて、土地の行政情報以外にも、質問をいただいておりますので、いくつか紹介しましょう。

 

教えて!マンションマイスター!Q&A

「旧耐震と新耐震では何が違うのですか?旧耐震=即危険なのですか。?」

「建物の耐震基準は1981年(昭和56年)に新耐震基準に変わりました。旧耐震基準の建物は中地震に耐えるように設計されていましたが新耐震基準では中地震に対して損傷しないことに加えて、大地震に対して倒壊しないことが要求されています。しかし耐震基準は建築基準法の最低基準のガイドラインであるので建物が絶対に安全であるとは言えません。最近では地震に対する性能について、住宅性能評価基準等によりレベルの高い構造の建物もあります。旧耐震基準の建物は中地震に耐えるように設計されていましたので即危険というわけではありません。また、求められる耐震基準以上の設計を行われていた可能性もあります。」

 

「躯体の工法によって一般的にどういう違いがあるのですか?」

「それぞれに特性があり、建物の規模や用途によって変わってきます。マンションにおいて、最も一般的なのはRC(鉄筋コンクリート)造です。RCは耐火、耐震性に優れるという性質を持っています。SRCはRCにS(鉄骨)を加えることで、より柱間を長くしたり、高い建物を建てられるようにしたものです。PCは工場で製作されたコンクリート部材を使う工法で、部材精度が高いので、長い柱間を取りたいときなどに用いられます。」

 

「免震、制震とは?」

「免震とは建物と基礎との間に免震機構を設けることで地震の揺れを伝達しないようにすることです。制震とは建物内部の機構により揺れを減衰させたり増幅を防いだりすることで、建物の振動を低減させることです。」

 

「常勤、日勤、巡回、自主管理それぞれどういう形態なのでしょうか?」

「管理人の勤務状態を表し、常にいるか(常勤)、日時を決めて駐在するか(日勤)、複数のマンションを巡回しながら管理するか(巡回)に分かれます。注意すべきは「自主管理」です。管理会社に依託しないで住民が管理を行う方法ですが、その実態は様々です。管理会社に委託するのと同様のレベルのマンションもあれば、名目だけでほとんど何もしていないマンションもあります。名前にとらわれることなく、実態を調べましょう。」

 

「エントランスのインターホンをモニタ付のものにすることはできますか。」

「管理規約によります。基本的にはエントランスの外側は、共用部分となり、共用部分の変更となるますので、各戸ごとに変更することができません。但し管理規約で認めていれば変更可能です。」

 

「玄関ドアに鍵を増設したいのですが、問題はありませんか?」

「同じく管理規約によります。玄関ドアは共用部分に属するため、基本的には自由に変更することはできません。但し鍵の増設程度なら、許容されているケースも多いです。」

 

「火災警報装置がついていない部屋があるんですが?」

「2006年(平成18年)6月から改正消防法が施行され、すべての住宅に火災警報装置の設置が義務付けられております。設置場所などの基準は条例で定められていますので、消防庁にお問い合わせしてください。」

 

 

 

石川勝

不動産鑑定士

東京カンテイにてマンションの評価・調査に携わる。中古マンションに特化した評価手法で複数の特許を取得する理論派の一方、「マンションマイスター」として、自ら街歩きとともにお勧めマンションを巡る企画を展開するなどユニークな取り組みも。

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