美的 Life Style by 花千代2021/2/26

インテリアの中で壁面というのはわりと後回しにされてしまう部分ですが、実はとても大切だと思います。

かなりの方が家具やカーテンやブラインド、照明、絨毯やテキスタイル類などが揃ってしまうとインテリアが完成!という気持ちになるのはわかるのですが、壁に絵画や写真などのアートを飾ることで、ぐっと自分らしい個性で空間が味付けされ、いわば画竜点睛というようなインテリアになるのではないでしょうか。

 

 

窓が大きく沢山あるような家では、フレームを飾れるような壁面を確保するのが難しいと思いますが、ポイントで1点だけ、あるいは小さいフレームを柱に数個、とか飾り方は色々工夫できると思います。

デザイナーズファニチャーなど家具の名品は多々ありますが、家具や照明などのプロダクト製品では決して表現できないものがアートです。

たった1枚でもチョイスした絵や写真がその空間に住み手の息吹を吹き込みます。

 

 

 

 

 

 

東京の家でも山荘でも私が好んでフレームを飾るのは階段と廊下です。

一日に何度か昇り降りする階段や、行き来する廊下に飾るアートは目を楽しませ、ちょっとしたミニギャラリー気分が味わえます。そしてこのように複数のフレームを組み合わせて飾るのが好きなので、階段の壁には小さなフレームを集合体で7〜9枚くらいは飾っていますでしょうか。

その場合は飾る作品同士に何か共通性やストーリーがあると唐突な感じがせず、上手くまとまると思います。

 

 

 

 

 

 

油絵、水彩、シルクスクリーン、版画やphotoアートなど、どのジャンルも好きですが、ここ数年ハマってコレクションしているのがプチポワンのフレームです。

 

Petit Point(プチポアン)は刺繡の一種。18世紀のウィーンで編み出された技法で、拡大鏡を使用して手刺繡で 1 平方センチあたり 121-225 目のテント・ステッチを施した物をさしますが、最も花開いたのはロココ時代だといわれ、マリー・アントワネットをはじめハプスブルク家の女性たちが好んだので上流階級で大流行となったそうです。

プチポアンはフランス語で“小さなステッチ”という意味で、目の細かいキャンバス地にひと針ひと針刺された刺繍で風車や田園風景、花や犬などの風景や人物などを表現します。花々の微妙なニュアンスも、まるで絵画のような繊細さを描き出すことができますので刺繍といえどもなかなか芸術性が高いものです。

私のコレクションはパリのクリニャンクールの蚤の市や、東京のアンティークマーケットで購入したもので、鳥や花、馬、貴族のカップルなどのモチーフがありますが、次に機会があれば欲しいのは犬と田園風景です。

 

壁面を飾るフレームは1個単体だけでなく、複数の固まりでの構成もあると考えれば、インテリアのヒントになるのではないでしょうか?

 

 

 

花千代 フラワーアーティスト
パリにて4年間フラワーデザインを学ぶ。
帰国後、CMや映画のスタイリング、イベント装花や店舗ディスプレー、ホテルのフラワーアートディレクションなど多岐わたって活躍。
2008年洞爺湖G8サミット公式晩餐会会場装花、2013年オランド仏大統領総理官邸公式ランチョン、APEC総理公邸晩餐会で和のテーブル装花なども手がける。
2013年、2015年と夏目漱石原作芝居「三毛子」と「「こころ」の舞台美術を、2016年新作「乙姫さま」の舞台美術をそれぞれ三越劇場にて担当、テレビ東京「ソロモン流」NHK「グランジュテ」などTV出演、ジュエリーや家具、シューズデザインなどコラボワークも多い。
近著に「花千代流テーブル&フラワースタイリング」誠文堂新光社

Hanachiyo Flower Design Studio  http://www.hanachiyo.com/

https://www.facebook.com/Hanachiyo

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