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オープンキャンバス2017/10/10

第7回 「マンションの価値を現すマトリックス表を埋めていこう 各論④」

皆さん、こんにちは。

7回目を迎えてもうお馴染みになりました、マンションマイスターこと不動産鑑定士の石川です。

 

今日は各論の第4回ですね。1回・2回はマンションが建っている「地面」のお話で、3回はマンション一棟の建物のお話でした。

今回は、お住まいの中心となる「専有部分」についてです。

 

さて、いつものように、おさらいです。

マンションの価値はどう考えるの?を考えていく場合、2つのアプローチから分類し、その2つのアプローチの項目をマトリックスにしました。

 

1つ目のアプローチは以下の「4つの性格」

1.「安全性」

2.「居住性」

3.「耐久性」

4.「資産性」

 

2つめのアプローチは以下の「3つの要因」

A.「エリア・立地に関する要因」

B.「一棟の建物に関する要因」

C.「専有部分に関する要因」

でした。

 

前回までに完成したマトリックスは、

 

でした。

今回は、

1.「安全性」× C.「専有部分に関する要因」

を埋めていきましょう。下図の黄色の部分ですね。

 

「専有部分に関する要因」とは、皆様がお住まいになっている個々の住戸、簡単に言うとお部屋に起因する要因です。

 

では、いつものように項目から見てみましょうか。

 

鉛筆にマンションマイスターの魔法を一振りして・・・

 

ちちんぷいぷい!

 

 

はい、では具体の中身を見ていきます。

今日の項目は、皆さんも一度は耳にしたことのある項目ばかりだと思います。

最近の築浅のマンションなら、ほぼ設備として揃っているものが多いと思いますが、中古になりますと年代やグレードによって、有り・無しが分かれますので、確認しましょう。

 

まずは、「対地震安全性」から見ていきましょう。

 

 

『作り付け収納の量』

実は見逃しがちですが、収納の数や大きさは対地震対策に大きな影響を与えます。収納がないと、どうしても部屋の中に物が増え、地震時に飛んだり落ちたり、避難の障害になるからです。

『扉の耐震ラッチ』

耐震ラッチとは、キッチンの扉などによく設置されていて、地震の揺れを感じると、自動的にストッパーがかかり扉をロックする装置です。多くは震度4以上で作動し、食器などの収納品が飛び出すのを防ぎます。

 

『玄関ドアの耐震枠』

ドア枠が地震の揺れによる外圧を吸収し、ドア枠が多少変形してもドアの開きやすさを確保するもの。耐震枠が無いと、地震の揺れで玄関扉が歪み、脱出できない危険性があります。

 

『ガラスの飛散防止対策』

震災による人身被害の中で意外と多いものが、ガラスの破片による2次被害と言われてます。もともとガラスの中に金網(ワイヤー)を入れた網入ガラス等、ガラスそのものに対策をしたものもありますし、また、対策が無い場合も、ホームセンターなどで「飛散防止フィルルム」を買って後付けで設置も可能です。

 

 

次に「対火災・水害安全性」を見ていきます。

 

『仕上げ材の防災性能』

フローリングや壁紙、建具自体に防火機能がついているか。

 

『火災警報器』

『ガス漏れ警報器』

『スプリンクラー』

これらは消防法で設定が義務付けられていますが、その性能や取り替えの有無を確認しましょう。やはり古い型よりも、新しい型の方が性能も良いです。管理組合で一斉に最新のものに更新しているケースもあります。

 

最後に「対防犯安全性」です。

『玄関鍵』

玄関鍵のピッキング等の防犯対策は日進月歩で、最近では電子化されていたり、どんどん進化しています。今のトレンドにどれだけ対応しているか確認しましょう。

 

『窓センサー』

最近の新築マンションでは、センサーをONにして外出すると、窓が開いた場合、管理組合で契約している警備会社に通報される設備があります。このようにもともと備わっているものもあれば、後付けで設置するものもあります。侵入時に報知音が出て周囲に知らせるような商品、最近では同時にスマホに通知が来るものもあり、家電量販店等で購入できます。

 

『防犯ガラス・侵入防止フィルム』

よく「泥棒は5分で侵入を諦める」と言われています。泥棒の侵入経路は、玄関ドア、窓ガラスの2つです。窓ガラスで言えば、泥棒が、鋭利なものを使って切る「こじ破り」、固いもので割る「打ち破り」、バーナーなど火を使う「焼き破り」といった手口の対策が取れているか、を確認します。もともとそれらの防犯対策が取られた防犯ガラスや、後付けで「侵入防止フィルム」を貼ることでも対策出来ます。

 

『雨戸・面格子の対策』

雨戸や面格子自体をドライバーなどで外して侵入するケースもあり、簡単に外部から外せない対策を取っている設備かを確認します。

 

 

いかがでしたか。

今回はお部屋の中の身近なテーマでした。

どんどん技術が進歩してトレンドが変わって行っているもあります。

「どれだけ対策をすれば安心か」というのは一概には言えませんが、自分で後付けで対応出来るものもあり、ご自身の予算と相談しながら対策することが安心に繋がるかと思います。

 

さて、各論も4回をこなし、「4つの性格」のうち

1.「安全性」

が終わりました。

 

次回は、チェンジ・オブ・ペース、小休止ということで、「補講」のクラスにしたいと思います。

これまでの講義の中で出てきた項目について

Q&A形式で、ポンポンと、

分かりやすく振り返ってみます。

 

お楽しみに!

 

マンションマイスターの石川でした。

 

 

 

石川勝

不動産鑑定士

東京カンテイにてマンションの評価・調査に携わる。中古マンションに特化した評価手法で複数の特許を取得する理論派の一方、「マンションマイスター」として、自ら街歩きとともにお勧めマンションを巡る企画を展開するなどユニークな取り組みも。

 

 

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