ボンが見聞きしたあの街の美味しいお店2020/10/12

ワタシのご主人はこの家の奥様。毎日のようにワタシを散歩に連れて行ってくださる。

そしてご自身は美味しいレストランで毎日のように食べ歩き、カフェでコーヒーを飲み時々ケーキも食べ、その街の美味しいパンを買って帰る。たまに奥様のダンナ様もご一緒する事もあるが回数は限られている。そしてその日の食事報告をワタシに逐一してくださる。たまに私の食事分もドギーバッグに入れて持って来てくださる。。

 

あっ、私の名前はボン。オスのコッカースパニエル、4歳。

 

 

 

今回の散歩は上野近くの「末広町」。

 

戊辰戦争の1つで上野の地において旧幕府軍の彰義隊達と新政府軍(薩長中心)の間で行われた戦いが上野戦争と呼ばれ、これによって消失した家屋やさらには江戸時代の武家屋敷が取り壊され広大な敷地が生まれることになる。時は1869年(明治2年)。上野戦争で家屋を失う不幸な人も多数。今後は発展し、縁起良く末広がりにと言う想いから「神田末広町(元は末広町)」と言う町名は誕生したらしいワン。

 

歴史の重みを感じる町だワン。

 

さて、その頃より少し経って創業された明治時代から続く老舗の暖簾分けの店に訪問した。

 

 

鳥つね自然洞

 

ここは湯島にある100年以上続く「鳥つね」から暖簾分けされた「鳥つね自然洞」。

奥様と親友のトンさん、ランチのため11時45分店に到着。既に1階のカウンター、テーブルは満席。

 

20食限定の「特上親子丼(税込 1800円)」を一階入口でオーダーして、2階へ上がる。支払いは帰りの際に行うシステム。

 

奥様、靴を脱いで、ビニール袋に入れるのが面倒なので1階で食べたかったみたい。

だと、11時半前に来ないとダメなのかワン。

 

 

柴漬けは既にテーブルにセットされている。自分で茶碗に冷たいお茶を入れ、座敷に座って待つこと15分。混んでるからこの程度は待つことは覚悟が必要。

来た来た、着丼。

 

 

結構の量の鶏肉が見える。サッと溶いた玉子はトロトロ状態。

ご飯にはそのトロトロジュクジュクの甘い玉子の汁が染み込んでいる。

 

 

数口食べてから七味唐辛子を掛け、甘さと辛さで美味さを演出。モモ肉、胸肉をごはんを食べる合間合間に交互に食べる。ポイントは先ほども書いたジュクジュクした「割り下と融合した玉子汁が滲みたご飯」。これが絶妙な甘さの変形TKG。これが美味いんだワン。

卓上にある柴漬けを時々口直しに食べるとピッタリ合う。

 

基本的には奥様自身は湯島の「鳥つね」とこの店との味は暖簾分けだけあって、大きく変わるとは思わないみたい。強いて言えばたくさん自分用にセットされている「柴漬け」が心置きなく食べられて自然洞の方が好きなバランスで食べられたから美味しいと感じたのかも。

でも、どちらも美味しいと思う。

 

ただ、隣の席に座っていたグループのひとりが注文していたカツ丼、「これ、玉子の閉じ方も、めちゃウマいと」つぶやいた言葉が奥様、気になったみたい。あー、次来た時はカツ丼頼みたいと思ったみたい。

 

 

 

さて、この日はちょっとポタポタ長めの散歩でパン屋さんへ。

 

 

ベッケライ テューリンガー ヴァルト

末広町の駅から坂を登って大通りから一本路地に入ったところにひっそりと佇んでいるお店。

 

 

「ドイツパンマイスターの店」と店頭の看板に書かれている。国際的に知られるドイツの国家資格であるマイスター。この資格を獲得すると職人として認められたことになる。その資格を持つ人の作る手作りドイツパン。

 

 

 

 

種類は甘い系からドイツの代表的なプレッツエル等、かなり用意されている。

9月10月だけの期間限定販売の「たまねぎクーヘン(税込693円)」も美味しそう。

 

 

奥様は、胡麻味と塩味の2種ある「プレッツェル(税込253円)」の塩味をセレクト。プレッツェルの塩はガツンと強いがこれがドイツだって感じ。プレッツェルはドイツ語で「腕」の意味。なるほど〜腕組んだ感じなのね。

 

 

もうひとつはお店の女性が薦めてくれたライ麦60%入る「ローゲン ミッシュ ブロート(税込908円)」。

ローゲンはライ麦、ミッシュは混ぜる、ブロートと言うのはドイツパンで500g以上あるものを言うらしい。確かに密度濃くズッシリ重い。味はもちろん酸味がありながら後味は爽やか。ライ麦にはビタミンBも豊富で健康にも良い。

 

この日は雨も降って来たので退散することに。

翌日改めて末広町へ坊ちゃんと。

 

 

ブラウニー

坊ちゃんと久しぶりに一緒に散歩。以前から坊ちゃんが気になっていたカレー屋さんの一つの店に寄ってみた。

牛スジカレーが基本。

 

 

カレー、チリ、ハヤシの3種から2種を選ぶハーフ&ハーフに2人ともしてオーダー。セレクトしたルゥの種類はカレーとチリ。右側のチリは辛いが激辛というほどではない。

小気味好い辛さ。

 

 

最後の最後にもっと刺激が欲しくなってテーブルに置いてあるガラムマサラを数回振りかけてしまった。

それはそれで美味しい。

 

 

一方アップ撮影した左側のルゥ。スジの甘さもあって、優しく辛い。トロっとしたスジが、甘くて辛くて奥様すっかりお気に入り。

 

真ん中の白いご飯に乗った玉子も見た目もフォトジェニックだが、辛さの中和や一旦、両ルゥの味をリセットするには重要な役割。

 

ランチタイムは混むようなので、ちょっと時間をズラして食べるとゆったり食べられる。

 

坊ちゃんにまた来ようと奥様言っているワン。

 

 

夜はまたグッと雰囲気を変えて、ダンナ様の友人2家族とウチの10人で老舗で会食。

ワタシは外でお座りして待つワン。

 

 

 

いし橋

 

ここは先ほどの末広町の説明にあった明治2年に近い明治5年に牛肉屋として商いを始め、その7年後の明治12年からすき焼き屋を始める。かれこれ、すき焼きを始めて141年。部屋もとっても趣がある。

 

 

 

 

ここの店にも多分奥様は25年ぶりくらいの訪問。その時はバブル期。

今回は久しぶりにダンナ様、坊ちゃん家族3人で訪問。 建物は東京大空襲で一旦焼失。現在は昭和25年に建て直したもの。それでも約70年の歴史。趣があってステキ。

 

 

4代目の女将はキリリと。奥様たちの担当のおばぁちゃん仲居さんは淡々と、もうお一方は若い仲居さんは愛想よく鍋を仕切る。

 

この日の前菜は2品。

 

 

 

「生白魚、モズク、うずらの玉子」

「ぶり大根と人参」。…乾杯した後のおつまみに良い感じ。

 

 

そしてメインエベント「霜降り肉のすき焼き」。ロースか霜降りか事前に聞かれて、霜降り肉に決定。

 

 

 

 

一枚が分厚いのと、結構サシが入っていてお腹にドーンと来る。もちろん美味しい。

 

 

 

これが、豆腐、糸こんにゃく、玉ねぎ、シメジ、ネギなどと組み合わさって3回(お肉3枚)来るので、それだけでお腹いっぱい。

 

この後は追加オーダーとなるが、〆のオジヤ、お新香、果物は食べないと帰れない…。

 

 

 

 

 

ここのオジヤは独特で、ゴハンを汁が見えないくらいにまで詰め、鍋をしてしばらく待つ。すると、ふわふわ玉子でとじられたオジヤの出来上がり。

 

 

 

おコゲもあり、玉子と甘い出汁とが絡まってなんとも美味しい。お新香はこの甘いオジヤにはマスト。

 

 

デザートで出た果物もメロン、イチゴ、キウイ、パイナップル。〆には十分。

 

そして帰り際に待っているイベントが嬉しい。

 

 

玄関に背中を向けて立つと、女将が切り火をして送ってくれる。

 

火打石と火打鎌をたたき合わせると、火花が出る。「行ってらっしゃい」の意味と、縁起の悪いことが起きないようにとか、いいことが起きますようにと、願いを込めて。

ミシュランは2010年からは連続一つ星。特に外国人にとても受けそうな店であることは確か。

 

古き良き趣のある貴重なすき焼き屋さん。

 

町自体の歴史を知って歩くとちょっと風景も風情も変わって見える。

なんだかとっても素敵な散歩ができたワン。

 

次回もまた末広町を散歩する予定だそうだワン。

 

* 文中に出てくるBはパン屋さん、数字を囲む◯は昼間の利用、●は夜利用を表すワン!

* この情報は作者とボンの散歩時点のものであり、変更が起きている場合があります。最新情報はご自身でご確認ください。

 

 

 

 

川井潤  食関係含めた幅広いプロデューサー

食に限らず多くのプロジェクトを手掛ける。テレビ番組「料理の鉄人」企画ブレーン(1992年~97年)。地域や食のため世界中に出向く。ほぼ外食生活。食べログフォロワー数日本一。食雑誌dancyu等、執筆多数。

https://tabelog.com/rvwr/kawaijun/ 

https://magazine.tabelog.com/articles/author/kawai_jun

https://goetheweb.jp/restaurant/slug-nee725999900f

#グルメ

 

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