住めば都も、遷都する2020/6/26

ベランダは、庭である。なぜなら、外の空気を深呼吸できる。大きな樹木は植えられないが、花の鉢を置いて、季節を感じられる。2階以上の住まいであれば、空中庭園ということになる。

 

飲み物をかたわらに街を眺めることができる。入道雲の形を動物に例えたりして、時間を過ごすのも暇つぶしになる。

 

かつてはベランダに逃れてタバコを吸うホタル族なども出現した。1970年代後半に始まった嫌煙権運動のためだったという。いまや、タバコを吸う人自体が減っているけれど。

 

イタリアなどでは、コロナ治療に従事する医療関係者に感謝するとか、家にいる人々を元気づけるためにベランダで歌を歌うといった「舞台空間」にもなった。

 

 

ベランダは、部屋でもある。上手に使えば、私たちの生活空間を広げてくれる。ひざの上にコンピュータをのせて、仕事もできる。ヘッドフォンを付けて音楽を聞くのも悪くない。

 

ベランダは、住んでいる人にとっては、庭であり、部屋でもある。だが、マンションの場合、専有部分ではない。共用部分としてのルールは、しっかりと守る必要がある。その上で、専用使用権を許されていることを楽しみたい。

 

住めば都も遷都する。ベランダの広さ、使い勝手、目の前に広がる光景など、ステキな半戸外空間を確保したいものだ。住まいをチェックするときは、ベランダというプラスアルファをしっかりと見ておきたい。

 

 

 

関沢英彦(文・イラスト)

発想コンサルタント。東京経済大学名誉教授。コピーライターをへて、生活系シンクタンクの立ち上げから所長へ。著書多数。現在、ヤフーニュースなどの個人ブログも執筆中。

https://news.yahoo.co.jp/byline/sekizawahidehiko/

 

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