マンションに関する疑問や悩み ありませんか?2020/5/26

スマートハウスは1980年代にアメリカで提唱された住宅のあり方で、今日では太陽光発電や蓄電池、電力管理システムを駆使した「創エネ」、「畜エネ」、「省エネ」を実現した、家庭内の電力を最適にコントロールできる住宅として知られています。今回はスマートハウスの仕組みや、よく混同されがちなスマートホーム、ZEH住宅との違いについても解説します。

 

 

目次

■スマートハウスとは
■スマートハウスとスマートホームの違いとは?
■スマートハウスのメリット
■スマートハウスのデメリット
■スマートハウスとZEH(ゼッチ)住宅の違いは?

 

 

 

 

スマートハウスとは

 

 

スマートハウスとは、IT技術を活用して家庭で使う電気を「作る」、「貯める」、「効率的に使う」を実現した省エネ住宅のことをいいます。具体的には、太陽光発電などの発電装置で電気を作り、蓄電池で貯めて、HEMS(へムス)と呼ばれるシステムで管理します。HEMSとは、Home Energy Management System(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)の略で、エアコンや照明などの住宅機器をIT技術でネットワーク化し、外出先からスマートフォンでエアコンのオン・オフ操作や、照明・玄関灯の点灯、電動窓シャッターの開け閉めなどを遠隔操作することができます。他にも電気やガスの使用量もモニター画面で管理できるなどエネルギーの無駄遣いがないかチェックすることもできます。

 

●HEMSのシステム(イメージ図)

 

 

スマートハウスを実現させる3つのポイント

 

 

スマートハウスは、家庭内の電気を「作る」、「貯める」、「効率的に使う」ことを目的としていますが、住宅では主に以下のような機器を使用します。

 

●電気を作り出す機器

・太陽光発電システム
・小型風力発電システム
・燃料電池システム
・ガスコージェネレーションシステムなど

 

●電気を貯める蓄エネ機器

・家庭用蓄電システム
・V2H(Vehicle to Home)
・EV(電気自動車)
・PHV(プラグインハイブリッドカー)など

 

●電気を効率的に使う機器

・スマートメーター
・HEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)
・省エネ家電
・スマート家電

 

 

 

スマートハウスとスマートホームの違いとは?

 

 

スマートハウスと似た住宅にスマートホームがあります。よく混同されがちなのですが、この2つの住宅は性質が大きく異なります。スマートハウスは、前述したように、IT技術を活用し家庭内で使う電気を「作る」、「貯める」、「効率的に使う」ことを目的としており、太陽光発電システム、蓄電池、HEMSなどのエネルギー管理システムを導入して、電気の使用量をコントロールします。たとえば、先月と比べて今月は電気を使い過ぎている場合、エアコンや暖房器具などのオン・オフを制御することで、電気の使用量を目標の範囲内に抑えることができます。

 

一方、スマートホームは、家庭内の電化製品をインターネットにつなげて、スマホやタブレットで管理する仕組みを持った住宅のことをいいます。家庭内のモノをインターネットでつないで活用することから、最近ではIoT(Internet of Things)住宅とも呼ばれています。たとえば、家で飼っているペットの体調が気になる場合、外出先からスマートフォンでエアコンの室内温度や湿度をコントロールすることが可能で、他にも玄関のカギの閉め忘れで不安になったときでも、出先からスマートフォンで施錠状況が確認でき、リモートコントロールで玄関や窓の施錠をすることが可能です。

 

スマートハウスもスマートホーム(IoT住宅)も、どちらもIT技術を活用した住宅という点では同じですが、電気やガスなどの使用量のコントロールを目的としたのが「スマートハウス」、IT技術で生活の利便性やセキュリティを主たる目的としているのが「スマートホーム」と理解しておくと良いでしょう。

 

 

 

スマートハウスのメリット

 

 

電気料金の支出を大幅にカットできる

 

スマートハウスは、太陽光発電システムなどを導入し電気を「作り出す」ことを目的としており、電力会社から電気を供給してもらう必要性がないため、毎月の電気料金の支出を大幅にカットできるメリットがあります。

 

また、自家発電で余った電力は、電力会社に売ることも可能で、自宅で使用する電力量より多くの電力を作ることができれば、副収入を得られることも期待できます。

 

HEMS設備で使用電力の可視化ができる

 

電力会社から電気を供給される場合、毎月どのくらい電力を使用しているのか、月末に郵送される明細書をチェックすれば把握できるものの、どの家電でどれほどの電力を使用しているのかはまでは把握できません。しかしHEMS設備なら、月間の使用電力の総量だけでなく、エアコンや照明など家電ごとの使用量もタブレットの端末機などで管理することができます。そうすることで、電力量の多い家電の使用を控えるなど、使用電力量の最適なコントロールが可能になります。

 

災害時にも強い

 

HEMS設備は、電力以外にもガス、水道などの使用状況も一元管理することが可能です。生活に不可欠なライフラインを一元管理できることは、万が一災害が起こったときでも、使用可能かどうかチェックすることができる他、停電が発生しても蓄電しておいた電気が使えます。自家発電と蓄電ができるスマートハウスは、災害にも強い住宅といえるでしょう。

 

 

 

スマートハウスのデメリット

 

 

初期コストが高い

 

太陽光発電を行うためのソーラーパネル、作った電力を貯める蓄電池、電力を管理するHEMS設備などの設置にかかる費用が高いのがデメリットといえるでしょう。特にソーラーパネルの導入には百万円以上かかり、太陽が当たる場所に設置するため経年劣化しやすく、それが原因で発電量が低下する可能性もあるため、定期的な保守点検にもコストがかかることは念頭に置いておきましょう。

 

普及率が低い

 

一目で電力の使用状況が分かるHEMS設備ですが、その認知度は決して高いとはいえず、HEMSの通信規格に合った電化製品の普及率もまだまだ低いのが現状です。せっかく高性能のHEMS設備を導入したとしても、対応する電化製品がなければ、宝の持ち腐れになってしまいます。スマートハウスで電力量を賢くコントロールしたいなら、それに適合した電化製品を見つける手間がかかるのも難点です。

 

 

 

スマートハウスとZEH(ゼッチ)住宅

 

 

スマートハウスと同じく、近年、太陽光発電で注目を集めているのがZEH(ゼッチ)住宅ですが、スマートハウスとは何が違うのでしょうか?

 

ZEH(ゼッチ)とは

 

ZEH(ゼッチ)とは、「Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」の略称で、現在、政府が推進している事業です。これまでの住宅の作り方では、太陽光発電システムを導入して自家発電に取り組んでも、使用する電力量のすべてをまかなうことができませんでした。こうした課題を解決すべく、ZEH住宅では太陽光発電で作る電力量と、使用する電力量を「プラスマイナス0」にすることを目指しています。また、ZEH住宅の定義について、その普及を推し進める環境省では、次のように説明しています。

 

●ZEHの定義

 

外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅

 

出典:環境省「平成30年度のZEH(ゼッチ)関連事業(補助金)について

ZEH(ゼッチ)に必要な3つのポイント

 

(1)創エネ

作る電力と使う電力をプラスマイナス0にするには、使う電力と同じかまたはそれ以上の電力を作り出さなければなりません。そのためには太陽光発電で電力を作ったり、蓄電池で電力を貯めたりできる「創エネ」設備を設置する必要があります。

 

(2)省エネ

家庭内の電力消費をコントロールするHEMSや、電気の消費を抑えたエアコン、冷蔵庫、LED照明などの「省エネ」製品を導入し、家庭全体における電力の消費量を削減することが求められます。

 

(3)断熱

エアコンなどの冷暖房機の消費量を減らすには、外気の暑さや寒さの影響を受けにくい断熱材の導入も必要です。他にも結露しにくいサッシや窓を取り付けることで断熱性能を向上させ、エアコンの無駄な消費を抑えます。

 

 

スマートハウスとZEH(ゼッチ)住宅の違いとは?

 

 

太陽光発電システムを使った自家発電や、HEMSを利用した電力の管理など、設備が似ている「スマートハウス」と「ZEH」ですが、この2つの住宅の違いはどこにあるのでしょう?

スマートハウスは、自家発電やIT技術を利用して電気を「作る」、「貯める」、「効率的に使う」ことで、「家庭内の電力の消費量を最適にコントロールすること」に主眼を置いています。一方、ZEH住宅は、設備の面ではスマートハウスと似ていますが、「家庭内で消費する電力の全てを自家発電でまかなうこと」に重きを置いています。つまり、スマートハウスは「電力を賢く使う住宅」、ZEH住宅は「電力の消費を自家発電でまかなう住宅」と理解すると良いでしょう。

 

今回はスマートハウスについてご紹介しました。この他にもマンションについて疑問があれば、こちらの「マンション専門家への質問」からお気軽にご相談ください。マンションに詳しい東京カンテイの社員が可能な範囲で皆様のご質問にお応えします。これらを活用して、納得した状態でお住まいの検討をしてはいかがでしょうか。
なお、これからマンションをご購入予定の方はマンション検索から探してみてください。

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