マンションに関する疑問や悩み ありませんか?2020/5/26

長期間に渡って、建物が良好な状態で住み続けることのできる「長期優良住宅」。この長期優良住宅に認定されると、税制面などでサポートを受けられます。

認定されるには基準がありますし、工事を始める前に申請する必要もあります。今回は長期優良住宅について詳しく見ていきましょう。

 

 

目次
■長期優良住宅とは
■長期優良住宅の認定の基準とは
■長期優良住宅のメリットとは
■長期優良住宅のデメリットとは
■長期優良住宅の認定申請の手続き

 

長期優良住宅とは

 

 

長期優良住宅とは、長期間に渡って良好な状態のまま使用し続けることができる住宅のこと。長期優良住宅認定制度の基準を満たし、審査・申請をして認められた住宅のことを指します。かつての日本、特に高度経済成長期には、スクラップ・アンド・ビルドと言って、お金を使って資本を回すために、少しでも古くなった建物は壊して新しいものを建築するという考えで建築されてきました。今後はその考えから脱却して耐震性やバリアフリー性、劣化対策等が整った良質な住宅を建て、長く住み続けていこうというストック型の社会への転換が求められています。そのために、平成20年12月5日に「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」が成立し、平成21年6月4日に施行されました。国土交通省が主体となって長期優良住宅の政策を進めています。

 

長期優良住宅の認定の基準とは

 

 

長期優良住宅を認定する際に使われる基準は以下の9項目となります。詳細の条件は、新築物件なのか増築・改築物件なのかによって変わってきます。

 

 

項目 概要
耐震性 大地震に対する損傷のレベルの低減を図ること。
劣化対策 数世代にわたり住宅の構造躯体(骨格部分)が使用できること。
維持管理・更新の容易性 内装・設備について、維持管理(清掃・点検・補修・更新)を容易に行う対策があること。
省エネルギー対策 断熱性能等の省エネルギー性能が設けられていること。
住戸面積 良好な居住水準を確保するために必要な規模を有すること。
居住環境への配慮 良好な景観の形成その他の地域における居住環境の維持・向上に配慮されたものであること。
維持保全計画 将来を見据えて、定期的な点検・補修等に関する計画を決めてあること。
可変性(共同住宅・長屋のみ) ライフスタイルの変化等に合わせて間取りの変更が可能になっていること。
高齢者等対策(共同住宅等のみ) バリアフリー改修できるよう共用廊下等に必要なスペースがあること。

 

認定基準の詳細は国土交通省「長期優良住宅(新築)認定基準の概要」もしくは、国土交通省「長期優良住宅(増築・改築)認定基準の概要」をご参照ください。

 

 

 

 

長期優良住宅のメリットとは

 

 

長期優良住宅に認定されることのメリットはいくつかありますが、その中でも節税できるのは大きなメリットでしょう。複数の税金を節約することが可能となります。

 

 

住宅ローン控除

 

 

住宅ローン控除とは、住宅ローンを利用してマイホームの購入や、自宅のリフォームをした場合に、所得税や住民税の一部が控除される制度のことです。一般住宅の場合にも住宅ローン控除を受けることはできますが、長期優良住宅の方が金額面で優遇されています。控除額は以下の通りです。

 

 

住宅の種類 1年間の最大控除額 最大控除額(10年間で)
一般住宅 40万円 400万円
認定長期優良住宅 50万円 500万円

 

 

住宅ローン控除の詳細についてはこちらの「住宅ローン控除ってなに?賢く節約しよう」をご参照ください。

 

 

投資型減税

 

 

住宅ローンを使用せずに現金で購入した場合や、住宅ローンの返済期間が10年以下の場合などには、住宅ローン控除を使うことができません。その場合、長期優良住宅に認定された物件の場合には、投資型減税という制度を活用することができます。
投資型減税の場合には、居住を開始した年の所得税から控除されます。金額に関しては、建物の構造によって異なり、以下の通りです。「標準的な性能強化費用相当額(上限650万円)」の10%に当たる金額となります(平成26年3月末までに居住開始した場合には500万円が上限)。

 

 

建物の構造 控除額
木造 床面積1㎡につき33,000円
鉄骨鉄筋コンクリート造 床面積1㎡につき36,300円
鉄筋コンクリート造 床面積1㎡につき36,300円
鉄骨造 床面積1㎡につき33,000円
上記以外の構造 床面積1㎡につき33,000円

 

 

不動産取得税

 

 

令和2年3月31日までに新築された住宅に関しては、不動産取得税を軽減する制度があります。その際に一般住宅よりも、長期優良住宅の方が優遇されます。一般住宅の場合には1,200万円分は課税の対象から外して計算します。一方、長期優良住宅の場合には1,300万円分が課税対象から外すことができます。

 

 

登録免許税

 

 

住宅を購入したり相続したりしたときには、所有権に関して申請(登記)を法務局でしなくてはなりません。その際には税金を納める必要があり、その税金を登録免許税と言います。この税金のうち所有権保存登記は、一般住宅の税額(一般住宅特例)は不動産の価格の0.15%なのに対して、長期優良住宅の場合は不動産の価格の0.1%となります。

登録免許税の税額についての詳細は国税庁「No.7191 登録免許税の税額表」をご参照ください。

 

 

固定資産税

 

 

固定資産税に関しても減税措置が設けられています。令和2年3月31日までの間に新築された住宅に対して、固定資産税の減額制度があります。一般住宅の場合には一戸建ては3年度分、マンションは5年度分の固定資産税が2分の1となります。その一方、長期優良住宅の場合には一戸建てで5年度分、マンションで7年度分の固定資産税が2分の1となっています。このように複数の減税措置が設けられており、スクラップ・アンド・ビルドではない、ストック型の社会へ向けて長期優良住宅の建築をサポートする制度が整えられています。

この他にも、長期優良住宅の新築・増築・改築に対しては、地域型住宅グリーン化事業(長寿命型)の補助金や住宅ローンの金利引き下げ、地震保険料の割引などの優遇措置が設けられている魅力があります。

 

 

 

長期優良住宅のデメリットとは

 

 

長期優良住宅の認定住宅には、デメリットと言うべきか疑問はありますが、一般の住宅を建築するよりもディテイルにこだわり、長期間住むことのできる優良住宅にします。その前後で認定してもらうために手続きが必要になります。こうしたことから3点のデメリットを挙げることができます。

 

 

  1. 1.建築の工事に時間がかかる
  2. 2.一般住宅よりも建築コストがかかる
  3. 3.長期優良住宅に認定してもらうための申請にコストがかかる

 

長期優良住宅を検討している方はメリットとデメリットを知ったうえで、長期優良住宅が良いのか、一般の住宅が良いのか判断していきましょう。

 

長期優良住宅の認定申請の手続き

 

 

長期優良住宅の認定を受けるには、工事を始める前の段階で申請が必要となります。その事前申請では、登録住宅性能評価機関に依頼して技術的審査をしてもらい、その後、所管行政庁に認定してもらうための申請が必要となります。技術的審査や認定の手数料は、担当する自治体や会社によって異なりますが、目安としては5万円~6万円ほど見ておくと良いでしょう。建築後にも点検をしたり、必要に応じて修繕・改善をしたりします。複雑に感じるかもしれませんが、不動産会社等なら詳しく教えてくれることも多いですので、ご興味があれば相談してみましょう。

 

 

 

 

今回は長期優良住宅に関してお伝えしました。この他にもマンションについて疑問があれば、こちらの「マンション専門家への質問」からお気軽にご相談ください。マンションに詳しい東京カンテイの社員が可能な範囲で皆様のご質問にお応えします。これらを活用して、納得した状態でお住まいの検討をしてはいかがでしょうか。
なお、これからマンションをご購入予定の方はマンション検索から探してみてください。

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