住めば都も、遷都する2020/5/13

ふらりと出かけて、おしゃべりをする。それが難しい日々である。そんなとき、久しぶりに手紙を書いてみる。

 

もちろん、メールでもいいのだが、「どうしていますか。元気? 若葉が生き生きとしてきましたね」などと、書き送るのも悪くない。

 

昔の人は、手紙や葉書をよく書いた。そうそう、ラブレターなんてものもあったな。「深夜に書いたら、封をしないで、翌朝読み直した方がいいよ」といったお節介な助言も誰かに言われた記憶がある。

 

最近では、オンラインで会議もできる。先日、仕事ではなく、単に知り合いとのおしゃべりに使ったが、2時間近く話すと、どこかのカフェで一緒に時間を過ごした気分になる。

 

面と向かうときよりも、相手の表情をしっかりと見ることができる。「テレワーク用のお化粧をしなくてはならないので、面倒なの」とグチをこぼした女性もいる。

 

 

自宅でオンライン会議をやると、背景が気になる。「カーテンを変えなくちゃ」「書棚に本をきちんと並べ直そう」など、インテリアへの関心が高まる。花瓶の花を活け変えて、バックの色合いを華やかにするといった演出も必要だ。

 

住めば都も遷都する。いやはや、住まい選びでも、映像的に映りのいいインテリアかなどと、チラッと考える時代になった。手紙の頃は、みんなが書き手で、時には作家であったけれど、いまや、みんながコメンテーターで、映像作りのセミプロになったようである。

 

 

 

関沢英彦(文・イラスト)

発想コンサルタント。東京経済大学名誉教授。コピーライターをへて、生活系シンクタンクの立ち上げから所長へ。著書多数。現在、ヤフーニュースなどの個人ブログも執筆中。

https://news.yahoo.co.jp/byline/sekizawahidehiko/

 

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