住めば都も、遷都する2020/4/23

幼い頃、宝物と称してガラクタをしまいこんでいた人は多いと思う。大げさに言えば「宝物殿」。日本では、古来、社寺がそうした大切なものを維持してきた。時々、ご開帳があって、一般の人も見ることができる。

 

ヨーロッパでは、王侯貴族が集めた美術品が散逸しないように美術館という公共施設が作られていった。そう言えば、ドイツ語には「ブンダーカマー」という言葉がある。「不思議の部屋」という意味になる。

 

珍しいお宝を集めたブンダーカマーには、様々な細工物、標本、ミイラ、巻き貝、ダチョウの卵、天球儀、錬金術の本、東洋の陶磁器などが並べられていたそうだ。大英博物館も、ハンス・スローン準男爵のブンダーカマーの収集品をもとに開館している。

 

さて、わが家にもお宝はあるはずだ。どの家を訪れても、自慢の品を飾ったコーナーが見られる。もちろん、家族のみんなが支持している場合もあれば、誰かひとりの思い入れで作られていることもあるが…。

 

 

一部屋すべてを収集品の展示に使っている人もいる。だが、普通は、そこまでは無理。居間の壁、床の間などに飾られていることが多い。

 

住めば都も遷都する。アートを飾る、収集品を並べる、そんな空間を想定しながら、住まい選びをするのも楽しいだろう。昔は、蔵などという収蔵庫を持つ家もあった。現代において、そこまでは難しいが、プチ美術館、ミニ博物館の構想は、暇つぶしとして悪くないと思う。

 

 

 

関沢英彦(文・イラスト)

発想コンサルタント。東京経済大学名誉教授。コピーライターをへて、生活系シンクタンクの立ち上げから所長へ。著書多数。現在、ヤフーニュースなどの個人ブログも執筆中。

https://news.yahoo.co.jp/byline/sekizawahidehiko/

 

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