マンションに関する疑問や悩み ありませんか?2020/2/24

(最終更新日: 2020年1月23日)

 

減価償却の計算は、マンションの売却や賃貸物件として貸し出す際に必要となります。

正確に言うと、減価償却はしなくても良いのですが、減価償却をして確定申告をすることで節税することができるのです。もしマンションの売却や賃貸経営をお考えなら、減価償却の考え方や計算方法について知識を得ておきましょう。
 
■減価償却とは
■減価償却の計算が必要になる場合とは
■減価償却費の計算方
■減価償却費の計算例

 

 
 

 

減価償却とは

減価償却とは、事業などで必要となる設備や物を購入したときに、購入にかかった支出を複数年に渡って経費として振り分けるという会計上の手続きのことです。税金は、建物を売るにしても商売で物を売るにしても、利益を得た分から計算されます。

その際には利益から経費という支出を除いてから計算することになります。例えば、マンションの購入には多大な費用がかかりますよね。そのときの支出が購入した年だけにしか経費として計上できなかったら、その年の税金は少なくなりますが、翌年・翌々年、さらに次の年には税金が多くなってしまいます。

以下の表で簡単にご説明すると、減価償却しない左側の場合には、1年目には赤字となるので税金はかからないものの2年目以降には利益が出ている分、税金がかかることになります。

これは会計上のことで、実際には2年目以降もローンの支払いで支出部分があったとしても利益が出ていると判断され、課税されます。右側のように減価償却して確定申告をしていれば、複数年に渡って経費を分散させることができ、利益と損失を相殺させることができます。これは実際のお金の状況(利益部分)に合わせた課税となるわけです。

 

 

なお、平成19年度の税制改正により、減価償却の限度額が変更になりました。有形償却資産について、改正以前には耐用年数を過ぎた設備や物であっても購入価格の10%ほどの価格で売れる価値があるのではないかと国税庁に考えられていました。そのため、購入価格の10%分は損金として計上できませんでした。耐用年数で決められた年数以上に使用すれば、残り1円になるまで計算ができるという仕組みでした。しかし、耐用年数を経過する時点で有形償却資産の価値は1円程度と考えられるようになり、平成19年度の改正で1円まで償却できるようになりました。法定耐用年数の間に償却できる金額が増えた、簡単に言うと、耐用年数の間にかかる税金を減らすことができるようになったということです。

 

法定耐用年数とは

法定耐用年数とは、減価償却するときの期間のことです。先ほどの減価償却の説明では、設備や物などの取得にかかった費用を複数年に振り分けて経費として計上できるとお伝えしましたが、その「複数年」は、法律によって設備や物ごとに決まっています。マンションの建物に関する耐用年数は後ほどご紹介しますが、それ以外で詳細が気になる方は減価償却資産の耐用年数等に関する省令 別表第一 機械及び装置以外の有形減価償却資産の耐用年数表をご参照ください。

 
 

 

減価償却の計算が必要になる場合とは

減価償却を計算が必要になるシチュエーションとして、2つご紹介します。

 

マンションを賃貸に出している場合

マンションを賃貸に出している場合、賃貸経営として事業をしているとみなされます。月々の家賃収入に応じて税金を支払わなくてはなりませんが、その際にマンション購入費や、設備購入費を複数年に渡って経費として計上します。

 

マンションを売却する場合

マンションを売却する際に利益が出た場合には、利益分に税金がかかります。そのときに支出として考えられるのが、売却時の不動産の価格と譲渡費用(不動産仲介手数料など売却にかかる費用)です。売却で得た利益から、この支出分を差し引いた分は利益となった部分とされます。その利益部分から特別控除を差し引くと、課税対象となる金額を計算できます。

 

土地は減価償却できない

減価償却できるのはマンションの建物部分、それから共用部分といってマンションのエレベーターや給排水の設備などについてのみです。土地に関しては減価償却の対象とはなりません。

 
 

 

減価償却費の計算方法

減価償却費の計算方法には定額法と定率法の2種類がありますが、建物の減価償却の際に使えるのは定額法のみとなります。そのため、ここでは定額法の減価償却費の計算方法を見ていきましょう。

 

毎年の減価償却費 = 購入価格 × 定額法の償却率

 

定額法とは、毎年一定の金額を償却費としていくものです。上記の計算で算出される金額を毎年計上していきますが、耐用年数の最終年には少し金額が変わります。耐用年数を経過した後には1円の価値となりますので、最終年の前年に未償却となっている金額から1円を引いた金額が最終年の償却費となります。

 

償却率を調べる方法

毎年の減価償却費を計算するには、定額法の償却率を調べる必要があります。そして、その定額法の償却率を調べるには、法定耐用年数が何年に当たるかを調べましょう。

 

マンションの法定耐用年数

マンションの構造や用途によって法定耐用年数は異なります。

 

構造 用途 耐用年数
木造
合成樹脂造
 事業用 24年
住宅用 22年
木骨モルタル造 事業用 22年
住宅用 20年
鉄骨鉄筋コンクリート造
鉄筋コンクリート造
事業用 50年
住宅用 47年
れんが造
石造
ブロック造
事業用 41年
住宅用 38年

 

 

耐用年数と償却率

現時点での耐用年数が分かったら以下の表にある「定額法償却率」の欄から該当の耐用年数のところにある償却率を調べてください。例えば、耐用年数が10年のときの償却率は0.100となります。

 

■減価償却資産の償却率表

 

国税庁「減価償却資産の償却率表

 
 

 

減価償却費の計算例

もう一度減価償却費の計算式をおさらいしておきましょう。

 

毎年の減価償却費 = 購入価格 × 定額法の償却率

 

この式を使って、減価償却費を計算していきます。計算の例として、先ほど挙げた平成19年5月1日に取得した、住宅用の木造マンションの場合を考えてみましょう。この建物の場合、定額法の償却率は0.046でした。購入価格が3,000万円とすると、計算式は以下の通りになります。

 

毎年の減価償却費 = 3,000万円 × 0.046 = 138万

 

毎年138万円ごとに損金として計上していくことになります。そうすると、耐用年数の前年には未償却分の金額が102万円となります。ここから耐用年数を経過した時点でのマンション価格とされる1円を引いた金額、つまり101万9,999円が最終年の減価償却費となります。

 

 

今回は減価償却費についてご紹介しましたが、計算を間違えると意図せずに脱税になってしまいます。そのリスクを回避するために、税金の計算をする場合には不動産会社や税理士など専門家にお願いすることをおすすめします。不安や疑問のある方は専門家に相談してみてください。

 

その他、マンションの売買に関して疑問をお持ちの方は、「マンション専門家への質問」からご質問ください。マンションに詳しい東京カンテイの社員が可能な範囲で皆様のご質問にお答えします。なお、これからマンションを購入する方はこちらの「マンション検索」から探してみてください。

 

 

マンションに関する疑問や悩み ありませんか? についての記事

マンションに関する疑問や悩み ありませんか?

マンションにある和室の活用方法とは?

マンションの間取りに和室がある場合、そのまま和室として活かすのか、リフォームをして洋室として使うのかは悩まれる方もいらっしゃるのではないでしょうか。和室の特徴を活かして有効に使うにはどのような方法があるのか、和室を洋室に

マンションに関する疑問や悩み ありませんか?

マンションの入り口であるエントランスの役割とは?

マンションの購入で比較・検討するときに内覧は欠かせません。マンションを内覧する際に自分が住む部屋の中は念入りにチェックすると思いますが、次にしっかりチェックしておきたいのがマンションのエントランスです。エントランスがきち

マンションに関する疑問や悩み ありませんか?

東京への一極集中が起こる要因と問題とは

東京都の人口は1997年以降、24年間連続で増え続けています。その要因としてあげられるのが、他県から東京圏(1都3県)へ流入する転入超過です。では、どれくらいの人がどういった理由で東京に移動しているのでしょうか。また、東

もっと見る