マンションに関する疑問や悩み ありませんか?2020/1/25

(最終更新日:2019年1月25日)

 

マンションを購入したら、それで終わりではなく管理したり修繕したりしなくてはなりません。

特に大規模修繕は費用も高額になりますので、事前に修繕の計画を立て、それに合わせて費用も毎月積み立てていくことになります。

国土交通省によると、大規模修繕のタイミングは12年に1度ほどが目安となるとしていますが、正確には修繕箇所や劣化具合によって異なります。マンションの大規模修繕では、どういった箇所を、どのくらいの頻度で修繕するのでしょうか。

 

 

マンションの大規模修繕とは

建物は時間の経過や自然の影響によって劣化が進んでいきますので、メンテナンスをしたり修繕をしたりすることが必要となってきます。

エレベーターの点検などは日常的にメンテナンスしていきますが、それに加えて外壁の工事や給排水管の工事など、数十年に一度くらいのペースで大規模な修繕も必要になります。

国土交通省によると、大規模修繕を行うペースは12年が目安になるとしています。国土交通省が平成29年5月~7月にかけて行った「マンション大規模修繕工事に関する実態調査」によると、マンションの築年数別の大規模修繕の実施調査では築11~15年に大規模修繕を行ったマンションは全体の64.9%で、築16~20年が24.3%となっています。

建物の立地や状態などによって修繕が必要となるタイミングは異なるものの、多くのマンションでは築11~15年の間に1回目の大規模修繕を行っていることが分かります。

 

調査対象マンションの築年数別割合

 

調査対象マンションの築年数別割合(国土交通省「マンション大規模修繕工事に関する実態調査」)

 

出典:国土交通省「マンション大規模修繕工事に関する実態調査」をもとに作成

 

大規模修繕が必要となる箇所

大規模修繕を知るに当たって、どの部分に修繕が必要となりやすいか考えてみましょう。

 

まずは、自然の影響を受けやすい建物の外壁や屋根。雨風や紫外線によって、傷みやすく、塗装が剥がれたり壁にヒビが入ったりしやすい箇所となります。塗装の剥がれた部分やヒビの入った部分から水が侵食してしまい、雨漏りが発生してしまう可能性が高まります。

それから、階段や廊下の外気に面している部分も大規模修繕が必要な箇所となります。特に鉄製の場合にはサビつきやすく壊れやすいため、念入りに塗装を塗りなおすなどメンテナンスが必要となります。

また、外からは見えない給排水管部分も入念なメンテナンスが必要です。各部屋のお風呂やトイレなどに水を供給したり、流した水を排出したりするときには給排水管を通ります。詰まりや傷があると、室内に排水が逆流してしまったり水漏れを起こしてしまったりする可能性があります。定期的に洗浄し、状態によっては取り替える必要があります。

 

大規模修繕を実施するタイミング

大規模修繕を行う場所によって修繕が必要となる頻度が異なってくるため、すべて同時に修繕するわけではありません。また、建物の立地や素材などによって傷み方も変わってくるので、あくまで目安とはなりますが、修繕箇所ごとに実施するタイミングを確認しておきましょう。

 

修繕箇所 実施するタイミング
屋根部分 塗装・補修 11~15年
防水処理・葺き替え 21~25年
外壁部分 塗装 11~18年
タイル張り補修 12~18年
階段・廊下部分 鉄製箇所の塗装 4~10年
塗装・防水 11~18年
給湯器・エアコン部分 一式交換 11~15年
給排水管部分 高圧洗浄 5年
取り替え 30年

 

大規模修繕を行わないとどうなる?

大規模修繕は費用が高く、積立金では足りないことがあります。その場合には住民に一時金として集金する他、工事を先送りすることもあります。ただ、メンテナンスをせずに劣化した物件は需要が低くなってしまう可能性もあります。修繕を先送りにしている物件は、住んだ直後に修繕一時金が徴収される可能性があると考えますから、購入検討者はそのマンションに魅力を感じても、修繕の可能性の高い時期にはマンションを買わないかもしれません。そうこうしている間に他の物件を見つけてしまうこともあるでしょう。住民が増えない、あるいは減ってしまうと、修繕積立金を集めるのがさらに困難になってしまいます。修繕積立金が集まらないとまた工事の先送りが起こり、それによってマンションの資産価値や需要がさらに下がってしまうといったように負のスパイラルに陥ってしまう可能性があります。そのため、大規模修繕は長期計画をしっかりと立て、そのタイミングで行うべきなのです。

 

大規模修繕にかかる費用

国土交通省が、大規模修繕にかかる費用をアンケート調査したものがあります。その結果によると、1戸当たり75万円~100万円が最も多く30.6%、次いで1戸当たり100万円~125万円が24.7%、そして50万円~75万円が13.8%を占めています。つまり、大規模修繕にかかる費用は1戸当たり50万円~125万円となっているところが全体の約70%です。

 

1戸当たりの修繕費用

 

1戸当たりの修繕費用(国土交通省「マンション大規模修繕工事に関する実態調査」)

 

出典:国土交通省「マンション大規模修繕工事に関する実態調査」をもとに作成

 

50万円~125万円というと、かなりの負担となりますから、修繕するタイミングで請求されてもまとめて払えないかもしれません。そのため、マンションを建設したら事前に長期的に見て必要となる修繕のタイミングや修繕箇所を考え、それに合わせて資金繰りに関しても計画していきます。分譲マンションの区分所有者が毎月修繕積立金を支払うことで、修繕になる前から計画的にお金を集めています。修繕積立金の金額に関して詳しくは「マンションの修繕積立金の相場は?」をご参照ください。

 

マンションの大規模修繕の注意点

修繕工事の際には大きな音が出たり特有の臭いが発生したりしますし、工事は数ヶ月続くこともありますから、住民の理解は欠かせません。マンション管理者は住民との信頼関係を守るためにも、エントランスや掲示板に工事のアナウンスをするなどして、工期や、工事中の注意点を伝えておきましょう。例えば、外壁の工事などではベランダに人が現れる可能性があります。カーテンを閉めてなければ部屋の中が見え、プライバシーが侵害されてしまいます。この他にも工事中の注意点はあります。

 

■大きな音が出る
■特有の臭い
■振動がする
■ベランダに人がいることもある
■ベランダに洗濯物を干せない
■足場が組まれるため部屋に侵入されやすくなる

 

 

外壁の工事ともなればベランダで洗濯物を干すことはできません。近くのコインランドリーを探しておく、あるいは室内干しのためのスタンドや突っ張り棒を用意しておくといった対策をしましょう。さらに、足場が組まれるので上のほうの階に住んでいても部屋に侵入される可能性が上がってしまいます。無料で窓サッシ用補助ロックなどの防犯グッズを貸し出していることがほとんどですので、そうした防犯グッズを設置するなどしていきましょう。

マンションの管理者は必ず注意点を喚起すべきですが、マンション住民の方としても、ご自身で事前に注意点を把握しておくに越したことはありません。マンションの大規模修繕は12年に1度ほどの頻度で行うことを念頭に置き、工事中の注意点への対策を進めておきましょう。

 

大規模修繕に関して、ここに紹介した以外にも気になる点がある方もいるかもしれません。その場合には公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター「住まいるダイヤル」(0570-016-100)にご相談してみてはいかがでしょうか。管理組合の方の疑問も住民の方の疑問にも対応してくれます。

 

その他、マンションの売買に関して疑問をお持ちの方は、「マンション専門家への質問」からご質問ください。マンションに詳しい東京カンテイの社員が可能な範囲で皆様のご質問にお答えします。なお、これからマンションを購入する方はこちらの「マンション検索」から探してみてください。

 

 

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