マンションに関する疑問や悩み ありませんか?2020/2/6

(最終更新日:2020年2月5日)

 

マンション売却の流れには大きく分けて「①売却準備」、「②売却活動」、「③売買契約・引き渡し」という3つの段階があります。マンションの売却を検討しているときには、売るか売らないか、あるいはいくらで売れるかということに注意が向いてしまいますが、一度俯瞰的な視点に立ち、売却の一連の流れについても知っておきましょう。大まかな流れを知っておくだけで、実際に売却することになった際にスムーズに進めることができるでしょう。

 

①売却準備

売却活動を始める前にしなくてはならないこととして、「周辺物件の価格調査」、「必要書類の準備」、「物件の査定」があります。

 

 

周辺物件の価格調査

まずは周辺物件の価格調査です。価格相場と比べて高いと売れづらくなってしまいますし、低いと売れやすくなるものの、売却価格が低くなってしまいますから、最初に価格相場を知ることが重要となります。

 

不動産会社で売りに出す物件の近くにある物件情報の中から、間取り・立地・築年数など条件がなるべく近い物件を探し、価格相場を調べてください。調べていくうちに自分の中で相場勘が分かるようになります。後に不動産会社に査定を依頼しますが、そこで査定額が高いのか安いのかを判断する目安となります。ただし、この場合に知ることができるのは現在売り出している価格で、競合物件の価格相場ということに注意が必要です。

 

国土交通省「土地総合情報システム」では、実際に取引された価格を知ることができますので、これも合わせて活用し、徹底的に情報収集していきましょう。

 

必要書類の準備

情報収集に合わせて必要書類の準備も進めてください。この時期に用意しておく書類には以下のものがあります。

■権利証または登記識別情報通知書
■固定資産税・都市計画税納税通知書
■分譲時のパンフレット
■マンションの管理規約
■マンションの使用細則
■購入時の売買契約書
■ローン残高証明書

 

こうした書類を用意しておくと、査定や売却の相談がスムーズに進みます。これらの書類は契約・引き渡しのタイミングでも必要となりますので、予め準備しておきましょう。

 

 

物件の査定

ある程度の情報を集めることができ、必要書類の準備もできたところで、不動産会社に物件の査定を依頼していきます。

査定では間取り・立地・築年数などから物件の価格を算出しますが、用意しておいた書類で具体的な物件の情報を見せることで、正確な査定をしてもらえます。不動産会社に部屋の中まで見てもらえば、さらに正確に査定してもらえるでしょう。査定は、物件の価格がどのくらいなのかを知るために行いますが、それに加えて契約する不動産会社を見極める際のポイントともなります。そのため、査定を依頼する際には1社だけではなく、複数社に依頼してください。

査定価格や対応の仕方を見て、契約する不動産会社を選んでいきましょう。査定価格に関しては少し高めに見積もるところもありますので、事前に身につけた相場勘で査定が妥当なものか判断してください。

 

②売却活動

②売却活動では、「不動産会社と契約」、「売却価格の決定」、「内見の対応」、「購入申込書の受け取り」を行います。

 

マンション売却の流れ2

 

不動産会社と契約

不動産会社と媒介契約をして売却活動が始まりますが、媒介契約には3種類あります。

 

媒介契約の種類 概要と特徴
専属専任媒介契約 仲介依頼できるのは一社のみ。買主を自分で見つけることはできないが、不動産会社が注力して売却活動をしてくれる。
専任媒介契約 仲介依頼できるのは一社のみ。買主を自分で見つけることもできる。一般媒介契約よりも不動産会社が注力して売却活動をしてくれる。
一般媒介契約 複数社に仲介依頼できる。買主を自分で見つけることもできる。不動産会社がプッシュしなくても希望者の集まるような人気物件向き。

 

不動産会社は売買契約が成立したときに仲介手数料をもらうことで収益を上げています。

一般媒介契約の場合には売主が他の不動産会社とも契約できるので、不動産会社の立場からすると、自社の仲介により売買が成立するわけではないということがあります。そのため、一般媒介契約の案件よりも、専属専任媒介契約や専任媒介契約の案件に注力するのが一般的です。

 

もし不動産会社がプッシュしなくても購入希望者が出るような人気物件であれば、一般媒介契約にして、複数の不動産会社に仲介を依頼して物件を探している方の目に触れるようにするという方法を使うのも1つの手です。

いずれにしても、知り合いに物件を探している方がいないのであれば自分で買主を見つけるのは難しく、多くの場合は不動産会社が買主を見つけることになるので、不動産会社選びや契約の種類決めは重要となります。自分の物件を上手に積極的にアピールしてくれるような不動産会社を選んでいきましょう。

 

売却価格の決定

不動産会社との契約が決まったら、今度は売却価格の決定です。

不動産会社からもアドバイスがありますが、決めるのはあくまで自分。下調べをした周辺物件の価格相場や、不動産会社の査定価格を参考にしながら、しっかりと考えて価格を決めていきましょう。

 

この際に考えておかなければならないのは、価格相場からかけ離れた金額にしないことと、値下げ交渉される可能性があることに関してです。買主は、あなたの物件だけでなく、周囲の類似物件と比べながら購入する物件を検討していきます。そのため、他にない魅力がある場合は別として、価格相場よりも高くし過ぎてしまうと売れにくくなってしまうのは言うまでもありません。

物件探しが長期間にわたることも珍しくなく、そうした場合長い間売れ残っている物件を、買主が見たときには「売れ残ってしまう原因が価格以外にあるのではないか」と思われてしまうかもしれません。そうなってしまうと価格を下げても売れにくくなるといったように負のスパイラルにはまってしまう可能性があります。その一方で、下調べが足りずに価格相場よりも安くし過ぎてしまった場合には売れやすくなりますが、売却価格は相場より低く、損をしてしまいます。

 

値下げ交渉に関しては必ずあるものと考え、実際に売れる価格は提示している価格よりも安くなると認識したうえで価格設定していくと良いでしょう。

 

 

内見の対応

購入希望者が現れたら、内見の対応が必要となります。

購入希望者は実際に自分の目で物件を見て、購入するかどうかを判断しますから、内見での印象は非常に重要です。

部屋の中を案内するときには丁寧に対応してくだい。契約をしていくにあたって売主が誠実な対応をしてくれるかどうかも、買主にとって判断ポイントの1つとなるでしょう。

また、部屋の印象を良くするためにキレイにしておく必要があります。自分で掃除機をしてワックスをかけたり、雑巾がけをしたりするのも良いですが、専門の業者に任せてハウスクリーニングしてもらうのも良いでしょう。キレイにするだけでなく、家具や荷物が多い場合には実家や車のトランク、貸しコンテナなどを活用して、スッキリとさせることも印象を良く見せるコツです。

 

さらに、ホームステージングといって、売却する予定の物件に家具や小物を使って、室内をコーディネートするサービスを活用するのもおすすめです。詳しくは「ホームステージングとは?マンション売却を検討中の方必見!」をご覧ください。

 

内見の前には準備しておくことが3つあります。

 

1:多めにスリッパを用意しておくこと
自分の家だからといって自分だけスリッパを使わないのは好ましくありません。購入希望者は買ったら自分のものとなる物件ですので、他の人物が裸足・靴下で歩くのが嫌と感じるかもしれませんので、必ずスリッパをはきましょう。

2:部屋の空気を入れ替えておくこと
内見時に生活の臭いや、ホコリの臭いするのは好ましくありませんね。売り出している物件に住んでいる場合もそうでない場合も、必ず部屋の窓を開けて空気を入れ替え、新鮮な空気を取り込んでおきましょう。

3:部屋の電気とエアコンをつけておく
部屋の電気はすべてつけておき、夏や冬の時季には予めエアコンをつけて室温を調節しておきましょう。そうすることによって、購入希望者のために準備しておいた売主の気遣いを感じることができますし、明るい部屋に好印象が残りやすくなるでしょう。

 

 

購入申込書の受け取り

物件の購入の意思が固まった場合には、価格交渉が行われます。購入希望者からは「部屋の壁にキズがついているからその分値引きをして欲しい」、「他の物件と比較してもう少し安ければ購入を決める」といったように交渉を持ちかけられることが多く、両者が合意した場合に交渉成立となり、契約に移ります。このタイミングでは買主はローン審査を通過していないことも多く、売買契約ではなく、仮の契約として買主が購入申込書を不動産会社に提出します。また、売主が住み替えを考えている場合には、この際に引き渡し日の交渉・調整をします。

 

③売買契約・引き渡し

買主が見つかってからの流れとしては、「売買契約」、「決済・引渡し」、「確定申告」を行います。

 

マンション売却の流れ3

 

 

売買契約

売買契約は、売主と買主、不動産会社が集まって行われます。不動産会社からの重要事項説明を受け、重要事項説明書と売買契約書などへの署名・捺印します。そして、買主から売主に対して手付金(売却価格の10%ほど)の支払い、売主から不動産会社に対して仲介手数料の半分の支払いをします。この売買契約時に必要となるものには以下のものがあります。

■本人確認書類
■実印
■印鑑証明書(3ヶ月以内)
■仲介手数料の半金
■印紙代

仲介手数料に関して詳しくは「売却時の仲介手数料とは?」をご覧ください。

 

決済・引渡し

決済・引き渡しは、買主が利用する住宅ローンの金融機関で行われます。売主と買主、不動産会社、司法書士、売主と買主の銀行担当者が集まり、買主から残金(購入価格 - 手付金)を売主に支払います。売主は、買主に物件の鍵や権利証などの書類を渡し、不動産会社に仲介手数料の残り半分の支払いをします。決済・引き渡しが済んだ後には、司法書士が法務局にて登記をしに行くという流れになります。なお、引き渡し時に必要となるものには以下のものがあります。

■権利証または登記識別情報通知書
■実印
■印鑑証明書(3ヶ月以内)
■固定資産税・都市計画税納税通知書
■本人確認書類
■住民票
■固定資産税評価証明書
■抵当権等抹消書類(金融機関が用意)
■分譲時のパンフレット
■マンションの管理規約
■マンションの使用細則
■管理費・修繕積立金の確認書等
■複製したものも含めて物件のすべての鍵

 

 

確定申告

売却の翌年の2月16日から3月15日の間で、必ず確定申告をします。売却によって利益を得た場合には、その利益(譲渡所得)に対して課税されます。計算は以下の通りです。

譲渡所得 = 売却価格 - (取得費用 + 譲渡費用)

 

譲渡費用は仲介手数料など譲渡にかかる諸費用のことで、取得費用に関しては購入額ではなく、経年劣化として減価償却を考慮して計算する必要があります。譲渡所得の計算や税が軽減される特例について詳しくは「マンションを売却したらどんな税金がいくらかかる?」をご参照ください。

なお、確定申告に関してはこちらの「マンションを売却した際の確定申告について」もご覧ください。

 

マンション売却の2つの注意点

注意点1:大規模なリフォーム・リノベーションには要注意

大規模なリフォームやリノベーションをして、おしゃれな物件として売り出そうかと悩んでいる方もいるかもしれませんが、これには注意が必要です。

リフォームやリノベーションをすれば、現状よりも新しくおしゃれになる可能性もありますし、手を加えた物件が人気となることもあるでしょう。その一方で高額の費用がかかってしまうので売却価格も高く設定する必要が生じます。

物件を探している方の中には、中古物件を安く購入して自分の好きなようにリフォームやリノベーションをしたいと考えている方もおり、売主側で手を加えてしまうと自分で手を加えたい方の希望からは外れてしまいます。非常に難しい問題ではありますが、何十万、何百万とかけて売れないことになってしまっては損をしてしまいますので、手を加えるかどうかはよく吟味し、慎重に行動してください。

 

注意点2:瑕疵担保責任にも注目

物件を売った際には、基本的には瑕疵担保責任を負うことになります。

これは内見などで見つけることのできない、雨漏りやシロアリ被害など隠れた欠陥に対して売主が責任を担保するというものです。これは買主を守る権利のことで、物件を不当に購入させられることのないように設定されたものです。雨漏りやシロアリ被害など、建物や土地の欠陥に売主が気づいている場合には、買主にそのことを説明する責任があります。瑕疵担保責任について詳しくは「不動産の瑕疵担保責任って一体何のこと?」をご参照ください。

 

マンション売却の流れについてご紹介してきました。マンションの売却を検討している方は

「①売却準備」、「②売却活動」、「③売買契約・引き渡し」

という大まかな流れを知り、徹底して「①売却準備」を行いましょう。媒介契約をした後には不動産会社に相談し、アドバイスをもらいながら判断することができますので、「①売却準備」に注力し、自分の物件を上手に積極的にアピールしてくれるような不動産会社を選んでいきましょう。

また、実際に売却活動を始めて売れずに困ることのないよう、事前に一度「どうしてマンションが売れないの?その原因と対策は?」を読んでみてください。

 

 

その他、マンションの売買に関して疑問をお持ちの方は、「マンション専門家への質問」からご質問ください。マンションに詳しい東京カンテイの社員が可能な範囲で皆様のご質問にお答えします。税金相談に関しましては、税理士にお問い合わせください。

また、これから住み替えのためのマンションをお探しの方は「マンション検索」を参考に物件選びも進めていきましょう。

 

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