住めば都も、遷都する2019/9/25

暇な昼下がり、大テーブルを前にくつろいでいる。大きな机だと、大人数の来客があっても困らない。ひとりで座っても、ゆとりがあって、心が安まる。

 

昔、この大テーブルを買ったとき、店員さんに「この机は、長持ちをしますよ。恐らく、私たちよりも」と言われた。

 

当時は「そうかも」と軽く聞き流していたが、長く使い込んで、いよいよ、長寿命の大テーブルがいとおしくなる。表面をさすっているだけでも、気持ちが良いのだ。

 

一方、この小テーブルも悪くない。近所の店で衝動的に買ったものだが、夜、ひとりで読書をするのに集中できる。不動産に比べれば、テーブルは気軽に買える。気分を変えるのに、効果的な家具かも知れない。

 

 

そう言えば、先に大テーブルを購入して、やがて、その立派なアンティーク机にふさわしい住まいに引っ越した友人もいる。「この机のためにお金を貯めて、ここを買ったんです」と言っていた。

 

住めば都も遷都する。住まいを決めるキッカケは、色々である。確かに私たちよりも長生きしそうな良いテーブルのために物件を探すのも「あり」だと思う。似合う空間に収まったテーブルは、ご機嫌な感じがする。もちろん、その前にいる家族たちも、笑顔になる。

 

 

 

関沢英彦(文・イラスト)

発想コンサルタント。東京経済大学名誉教授。コピーライターをへて、生活系シンクタンクの立ち上げから所長へ。著書多数。現在、ヤフーニュースなどの個人ブログも執筆中。

https://news.yahoo.co.jp/byline/sekizawahidehiko/

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