LIFE IS BEAUTIFUL!!! 山田英幸のもの・ものがたり2019/5/30

好きなものだけに囲まれて暮らしたい。

毎日の暮らしを、わがままに、自分好みに美しく整えたい。

そのために必要なのはたっぷりのお金!!

ではありません。

ちょっとしたアイディアや工夫、少しの手間、そして何より一番大切なのはどれだけそのものを愛せるか、ということ。

 

身のまわりのものを愛する、ということは、暮らしを愛する、ということ。

それはつまり、人生を、自分を愛する、ということだと思います。

ちょっとしたことで、暮らしはもっと美しくなる。

人生も、もっと美しくなるのではないでしょうか。

 

 

箸置きいろいろ。色や形もさまざま、素材もさまざま。 食卓のワンポイントになります。

 

昔海外ロケに行ったとき、海外ロケというと楽しそうなイメージを持たれる方もいるかと思うのですが、やはりそこは仕事、肉体的にも精神的にもかなりハードなものがあるのは当たり前、、、それでも忙しいスケジュールの合間に買い物をする時間くらいはもらえました。

そんなときにある演出家の人が言ったのが、「疲れた時は買い物だよねー」。これには大いに同感したものです。

海外ロケじゃなくても、例えば「街」に出た時など、何か買い物がしたい、別に欲しいものもないんだけど、何か買いたい、お金を使わなきゃ気が済まない、そんなときがあります。

そんな時、僕は箸置きを買うことにしています。

デパートの食器売り場やうつわ屋さんに行き、箸置きを探すのです。

 

伊勢丹で衝動的に買った、作家物のガラスの箸置き。 獺祭のチョコレートの空き箱がぴったり。

 

これからの季節にピッタリです。料理はキウイフルーツの白和え。

 

実は箸置きって、意外に好みのものが少ないのです。ヤフオクやネットなどでもときどき見るのですが、百均みたいなチャチなものも多く、なかなかいいものには巡り合えません。

その点デパートやうつわ屋さん、あるいは名産品展などの催事には、季節のもの、珍しいもの、民芸的なもの、普段東京では買えないような地方の特産品などもあり、気に入ったものが見つかりやすいです。

2個だけ買ったり5個セットで買ったり、買ってもそんなに高くないわりには買い物欲はちゃんと満たされます。

その季節ならではの形や素材など、いろいろ持っていると楽しいし、たくさんあってもそんなにかさばらないのがいいですね。

 

箸置きって、ちゃんとした茶懐石には使いませんが、日常の食卓や晩酌のお盆などには、箸置きがあるとちょっと華やかになっていいです。

特に、我が家のように骨董や古い器ばかり使っていると、どうしてもきたないというか地味な色合いが多くなります。そこに一点、きれいな色のものが入るとうれしくなります。

季節ごとに器を変えるのはなかなか大変ですが、箸置きだけでもその季節らしいものを使うと、途端に食卓全体に季節が感じられて豊かな気分になるのではないでしょうか。

 

染付の箸置きと碗で、初夏の取り合わせ。茗荷と生姜の混ぜご飯です。

 

こんなふうに(お得意の)空き箱にしまっています。 トラの形のはタイで買った置物。箸置きではありませんが箸置きにぴったり。

 

最近仲良くなった、名古屋のお蕎麦屋さん「柳屋」さんのセット。この箸置きが気になり、窯を聞いたりしたのが仲良くなったきっかけです。

 

青森の「金山焼」という焼き物でそうです。早速注文しました。

 

そしてもうひとつ気に入っているのが、「見立て」の箸置き。

桜の花をめでるパーティーをやったときは、桜を生けるときに切った桜の枝をもらってきました。これも風流な箸置きになります。

公園に落ちていた桜の一枝を箸置きにして一献、としゃれたこともあります。

見立ての箸置きは、何かしら思い出とともにあり、それを出してきて使いながらそのことを思い出すことができるのがいいですね。

ワインのコルクや、はたまた割れた食器、河原の小石、などなど、見立てられるものはいろいろあると思います。

楽しい「思い出」の箸置きになるでしょう。

 

ただの桜の枝ののきれっぱしですが、意外になんにでも会うので重宝しています。

 

八重桜の一枝を箸置きに。お酒にも花びらを浮かせて。

 

以前いた会社の同僚で、いまは漫画家として活躍しているおかざき真理さんと、昼休みに松屋銀座の食器売り場をうろついたことがあるのですが、箸置きを選ぶときに、なんと彼女、一つ一つ手のひらで握ってみるのです。

「これは手触りが悪い」とか「これは気持ちよく収まる」とか、、、。

箸置きって握るもんじゃないと思っていたのでその時は驚きましたが、彼女の、非常に感覚的というか、右脳的な部分が垣間見えて面白かったです。

おかざき真理漫画の登場人物たちの気持ちの繊細さは、作者のこういうところから来ていたのだな、と、あとで合点がいきました。

 

知り合いのイラストレーター、松尾たいこさん作の陶器の箸置き。 かわいい!!!

 

 

 

山田英幸

幼い時から美しいものが好きで、長年にわたり骨董・アンティーク・古裂・ヴィンテージテキスタイルなどを収集。

また手仕事も得意で、洋服、帽子、人形、テディベアなどを制作するが、1990年頃「究極の手仕事・仕覆」に出会い、現在も制作を続けている。

西麻布「ルベイン」「銀座松屋」などで仕覆展示会開催。

自称「手芸の国の王子様」。

 

とにかく、「もの」が好き。それにちょっとした工夫や手仕事をプラスすることで、身の回りを美しく、毎日を楽しくしたいと思っている。

愛知県名古屋市生まれ。現広告代理店クリエイティブディレクター。

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