あなたの家の壁には、何の絵画が飾られているだろうか? 何枚飾ってあるのだろうか?
いや、そもそも絵画は飾られているのか? 家に”絵を飾る”って、 ある意味当たり前のようでいて、実はひどく難しく、改めて考えてみるべき案件だと思うから。
まず、モデルルームなどでは、もう100%絵画が飾られている。
ただ確か
いや最近は、モデルルームと言うものに行っていないから、そこは
もっと言うならば、人はなぜ壁に絵を語りたがるのか? インテリアとしてなのか?それともいつも目にしていたいからなのか?大好きな絵を飾りたいと思うのはとても自然なことだけれど、でも好きな絵を家に飾ること自体、ひょっとしたら違うのかもしれない。
例えば私は、ラファエロやルーベンスのような壮麗な宗教画が
ちなみに、肖像画は目が合うと怖いから、やっぱり飾れない。美し
となれば抽象画しかないけれど、だから部屋の中に飾られていて最
そこで私は、家を建てたときある決意をした。部屋に合った絵を探
それならば、いっそ家が完成してから、そこに合う絵を自分で描いて
もちろん私は、絵がうまいわけでは全くない。油絵セットだって持って
たとえばベタな色をツートンで描く。あるいは白いままのキャンバ
いろいろ悩んだ挙句、模様のある古い城の壁の写真を、アップに
でもいつかは、自分で描いたツートンの壁の絵を描いて飾ろうと思
自分の好きな絵は飾れない。部屋に合わない絵を飾るのもイヤだが
人間にとって絵画とはなんだろう。最近は、美術館も海外から有名
いや別に感動しなくたっていいのだ。それを見て何かを感じれば。
家に飾る絵画も同じ。その絵と一
本当にいつの日かは、そういう飾り方をしたい。でも叶わぬなら自
そういう考え方、おかしいだろうか?
齋藤薫 美容ジャーナリスト/エッセイスト
女性誌編集者を経て独立。女性誌において多数の連載エッセイを持つ他、美容記事の企画、化粧品の開発・アドバイザーと幅広く活躍。新刊『大人の女よ!もっと攻めなさい』(集英社インターナショナル)、『されど“男”は愛おしい』(講談社)など著書多数。