住めば都も、遷都する2019/1/11

寒い日は、家でトレーニング。好きな音楽を流しながら、運動できる。何と言っても、暖かい部屋を出なくていいし…。ストレッチ、筋肉系、有酸素運動と、最近では、誰もが自分の体のトレーナーだ。体をきちっと動かすことが、健康寿命につながることを知った人々は、年齢を問わず、「ワンツー! ワンツー!」とトレーニングを日課にしている。

 

少し前、アメリカで刑務所の服役経験者が書いたと称される「Convict Conditioning(囚人の体調管理)」(翻訳書は「プリズナー・トレーニング」)という本がベストセラーになった。究極の「個室」で、トレーニングをどうやるかというハウツー本である。

 

この本で参考になるのは、「自重」をうまく使うこと。自分の体は、重さを持っている。それを活用すれば、トレーニングの道具が無くても、体調を整えられるというのだ。確かに、ストレッチ、筋肉系、有酸素運動など、いずれも、体一つでやろうと思えばできる。

 

問題は(ここが最大の問題だが)、トレーニングを続けようという意志を保てるかどうかという点だ。「今日は寒いし」「昨晩遅くなったから」「面倒だから」など、ついサボってしまう。

 

 

その点、スポーツクラブに入っていれば、そこに行けば、運動せざるをえない。トレーナーが格好いいからといった「動機」で運動を継続する人もいるだろう。

 

考えてみれば、学校の頃と似ているかも知れない。家で自学自習というと、なかなか意欲が上がらない。学校や塾に行く、あるいは家庭教師が来てくれれば、なぜか、学習は進むのである。

 

そう、学校はスポーツクラブに当てはまる。最近では、小さなビルの一階にトレーニングできる空間があったりするが、これは塾に該当するだろう。家庭教師と似ているのは、個人トレーナー。俳優の中には、家を訪問してくれるトレーナーと契約をしている人がいる。今後、私たちの住まいにも、大人の家庭教師として、体育の専門家や理学療法のプロが来てくれるとありがたい。

 

住めば都も遷都する。小さい頃、家の地下が体育館で、夕食後、バスケットボールのシューティング練習ができたら楽しいのにと思ったことがある。様々な形で、スポーツ視点の住まい選びもありうるだろう。

 

まあ、そこまでいかなくても、ひとまず、わが家の床や階段を活用して運動しましょうか。近頃のはやりは、自宅にボルダリング用の壁を作る人が増えているとか。調べると、マンションに設置した人もいるらしい。いずれにしても、わが家というスポーツクラブは、体を動かした後、いつものお風呂でゆっくりできるのが何よりである。

 

 

 

関沢英彦(文・イラスト)

発想コンサルタント。東京経済大学名誉教授。コピーライターをへて、生活系シンクタンクの立ち上げから所長へ。著書多数。現在、ヤフーニュースなどの個人ブログも執筆中。

https://news.yahoo.co.jp/byline/sekizawahidehiko/

http://ameblo.jp/ideationconsultant/entry-12291077468.html

 

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