ボンが見聞きしたあの街の美味しいお店2018/12/30

ワタシのご主人はこの家の奥様。毎日のようにワタシを散歩に連れて行ってくださる。

そしてご自身は美味しいレストランで毎日のように食べ歩き、カフェでコーヒーを飲み時々ケーキも食べ、その街の美味しいパンを買って帰る。たまに奥様のダンナ様もご一緒する事もあるが回数は限られている。そしてその日の食事報告をワタシに逐一してくださる。たまに私の食事分もドギーバッグに入れて持って来てくださる。。

あっ、私の名前はボン。オスのコッカースパニエル、4歳。

 

 

この2週間、麻布十番ばかり何回も訪問している奥様。

今週も2回麻布十番に散歩に来ている。

 

年も押し詰まって、坊ちゃんと奥様は久々にデート。

何を食べたいかと奥様が聞くと、坊ちゃんは間髪入れず、ラーメン炒飯と即答。

元々は京都で昭和13年に創業された老舗の東京展開店の

中華「新福菜館」に決めた。

この麻布十番店がプレオープンを経てグランドオープンしたのが2015年2月、奥様的には京都で数年前にダンナ様に連れられて行って以来久々の訪問。

 

ありがたい事にこの店にはラーメンの小サイズ、炒飯の小サイズ、そしてその両方のセットがあるので、奥様にもジャストフィット。

 

 

最初に見た目のインパクトを受ける。ラーメンのスープも炒飯の色も真っ黒い。だがどちらも見た目ほど味が濃すぎたり、過激ではなく、香ばしい。

醤油ベースにした旨味が特徴で意外に後味もスーッとしている。

 

ラーメンは九条ネギ、醤油の染み込んだチャーシューの脇役がいい役割をする。

 

ワタシも少し食べさせてもらったが、全体にこのラーメンと炒飯の味は常習性はないと思うが、見た目を含め記憶に残るので、ふとした時に食べたくなる代物だと思うワン。

 

坊ちゃんとはここでバイバイ。

 

お腹もいっぱいになったし、奥様とワタシはポタポタ散歩して、麻布十番のP「網代(あみしろ)公園」へ。

 

 

犬の出入り禁止している公園が多い中、犬を飼い主がリードなどで放さなければこの公園は散歩も小走りもオッケーなので嬉しいワン。

 

この日の夕方に奥様は最近仕事でブイブイ言わせているイッチーさんと合流。

イッチーさんはよく食べることと、恋愛が出来ない体質で有名。その日は奥様は説教するつもりで会食することにしたみたい。

 

 

場所は最近評判の「羊サンライズ」へ。

99パーセントは海外からの輸入と言われる羊肉。

その1%日本産の中からこの店は提供する。

 

ジンギスカンと聞くと、タレの味が脳裏に浮かぶが、この店はそうではなく肉質そのものを味わう。

塩で食べたり、そのまま何もつけずに食べたり、時々甘辛(自分で適度に唐辛子投入)のタレで食べる方式。

 

鉄板に敷く油も羊の油を使う。甘味ある優しいラード。

肉はホゲット、という月齢12~24ヶ月というラムでもなく、マトンでもない効率の悪い、でも、最も美味しいと思われる月齢の国産羊を扱っているのが特徴。

 

 

まずは「ユッケの炙り」から。ほぼ生肉の柔らかさとタレの甘みが絶妙にマッチしている。羊は馬肉同様、まだ生肉の規制は入っていない。

 

 

北海道恵庭産ホゲット。羊は「ポール・ドーセット種」。塩かタレで食べる。

 

 

 

続いて山形庄内産の羊、ホゲット、その2枚目はバラ肉。

野菜のマコモダケ=トウモロコシの味、土浦産のレンコン、

 

 

ここから大人の羊。

ジャコブ。北海道産せたな産マトン。

なんと82ヶ月月齢の羊。

 

 

溶け出した脂を利用して春菊を炒める。これ、なかなか脂とのまとまりが良く美味しい。春菊そのままでも美味しいし、羊肉と一緒に食べても美味しい。

 

 

「羊のチャーシュー」…味が付いているので何もつけずにそのまま食べる。

 

 

「岩手県奥州市江差産月齢33ヶ月のマトン」…今日出た中でもっともジューシーな肉、タレで。

 

 

舞茸もなかなか合う。

 

 

モンゴル料理の塩煮込みスープ「シューパウロー」。…生姜、ニンニク、長ネギなどからも出汁が出てコッテリ美味い。

 

 

 

さてここからは追加オーダー。日本国産ではなく、オーストラリア産のラムステーキ。

ほぉ、ドーンと来た。そのまま何もつけなくても旨味を感じるが塩で食べても美味しい。

 

 

〆の炭水化物は「山わさびご飯」…これ真ん中に山わさびが乗っかっているがご飯とかき混ぜて食べるもの。山わさび、鼻にツーンと結構効くわぁ…。

 

 

羊カレーもいただくが、ルーはいい感じで濃厚。肉は食べていても羊とはわからないほどクセがない。

 

 

デザートも、羊にこだわり「北海道赤平めん羊牧場の羊乳から作ったアイスクリーム」。

こってり味を想像していたが、結構サッパリで味もライトな印象。

 

なるほど、ちゃんとした料理店で羊のグリルをいただくことはあっても、カジュアルなお店でジンギスカンのつもりで訪ねたら、ここまで羊の肉質を楽しむ料理が出てくるとは想定していなかった。

しかもビールやらシークアーサーサワーをいただいて飲んで食べて支払いはひとり7000円とコスパ良し。

 

羊サンライズならぬ羊サプライズ!

 

どうやら、今回最後に食べた「羊ステーキ専門にした店」を新たに神楽坂(毘沙門天近く)で来年2019年1月にオープンするそう。へぇ、そこにもまた、食べに行かないといけないな…。

結局イッチーには来年、いっぱい女性を引き合わせるから頑張れ!という話で落ち着いた。聴いてるイッチーは相変わらずワタシから見れば、モジモジしていて、今と変化なかったが…。大丈夫なのかワン?

 

 

この日はこの辺で終了。今年最後の散歩の明日も麻布十番で過ごすつもりだという。

ああ、あの儀式のために来るんだな、と気づいた。今年ももう終わりだなぁ…。

 

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翌日16時頃に麻布十番に到着。この日はまず老舗のB「サンモリッツ」へパンを買いに行った。

 

 

ここにはあのジブリ映画「風立ちぬ」でも紹介された「シベリア」がある。大正時代から昭和にかけて人気だったパン。餡がカステラ生地に挟まれた甘い菓子パン。今日はその懐かしいシベリアと3種の具が入ったサンドイッチを購入。

やや厚めのパンに玉子、ポテサラはたっぷり入り、もう一つはハムサンド。ごく普通に美味しい。

 

 

 

 

18時半にダンナ様と合流してダイヤモンドダイニング社(DD社)系の紹介制旗艦店「焼鶏 しの田」にお邪魔した。家族全員で忘年会と思ったが結局坊ちゃんは仕事で来れず、家族忘年会は延期。

 

麻布十番駅から徒歩5分程度のビルの2階にある焼鳥店。L字型カウンター8人席と個室で構成された店。

清潔に保たれた店内がまず気持ち良い。

 

 

「和え物」からの「フカヒレのスープ」と来た。これがいわゆるお通しかな。

フカヒレスープは濃厚で何やら今日のこれからを予感させる。

 

 

続いて「比内地鶏、砂肝昆布締め」、「少し火を通した比内鶏レバーをごま油で」。これら前菜が矢継ぎ早にご挨拶代わりに出されていく。なるほど、レベルが高い。

 

このあたりから本格的に焼きが始まる。

 

 

合鴨の胸肉に皮を巻いた「抱き身串(だきみぐし)」…皮はカリカリ、中はジューシー。言葉で言うと簡単だがなかなかの出来栄え。

 

 

希少部位の「セギモ(腎臓)」、続いて「ネック串」…好みで七味、ネギダレを付けて。

 

 

「ホルモン盛り合わせ」…可愛いサイズだがしっかり旨味が出てうまい。

 

 

「白子とへその、おろし和え」…鳥の白子はこんな味なんだ、とつい河豚やカワハギのそれと比較してしまうが、負けず劣らず、いやむしろこちらの方が美味いかも。

 

 

「つくね、キンカン付き」…キンカン(鶏の卵巣)をプチっと割ってつくねと食べる。当たり前だが美味いに決まってる。さらには余ったキンカンをミニ握りに乗せてミニサイズ玉子かけごはんにして食べられるように店側で用意してくれる。この甘辛味もたまらない。

 

 

「もも肉を焼きで」…皮がパリッパリで美味いのなんの。

 

 

ここで野菜も登場。ちょっとひと休み。「とろーりチーズの乗ったどんこ、銀杏、四万十の大落花生」

 

 

「もも肉、胸肉、梅肉、能登の岩のり、芽ネギの出汁もの」…ホッとする美味さ。旨みたっぷりながらクールダウン的一品。

 

 

釜炊きの炊きたてのミルキークイーン、卵かけには少し柔らいが、お米の匂いまで美味しい。出された明太子やら納豆、ウニ、と食べると箸がどんどん進む。

 

 

明太子にもこだわりがあり、手前は北海道産、向こう側は糸島の明太子。

山形の塩納豆、神田明神の納豆の合わせ納豆。

 

 

いくらも出るし、ウニは島根産のレアもの。んー、たまらない。

 

 

 

汁物には石焼のシジミの味噌汁、熱い石を入れてジュワッと湯気が上がるプレゼンテーション付き。ちょっと楽しい。

 

 

玉子かけゴハンには南米チリ原産アローカナという表面が薄い水色の玉子を使う。栄養豊富で味は濃厚。なんだか有り難い。

 

 

デザートには栗、栗の品種、「ポロタン種」…日本の栗で、渋皮が簡単にむけるのが特徴。だからポロッという名前みたい。で主要品種「丹沢(たんざわ)」の子であり愛される名称として可愛らしく「タン」と命名されたよう。

 

 

仁淀ブルーという言葉があるほどキレイな青色の川の仁淀川の上流地区にある沢渡。そこで採れる沢渡茶の中でもビバ沢渡さんの紅茶、を最後にいただく。スッキリと口の中の油分や甘味のあと味を流してくれる。

 

紹介制という言葉の堅苦しさと違って、切り盛りする店主のギャグ飛ばすセンスと明るい雰囲気に笑いが絶えず、とても楽しい時間だった。もちろん味も一級品で美味しいが、この楽しい雰囲気、冒頭に書いたように結果濃厚に過ごした時間は決して嫌いではなく、お気に入りの時空間になった。

 

 

さて、その3日後に家族忘年会仕切り直し。

 

 

シーズン毎に行かせてもらっている「天冨良 よこ田」へ。

この日はダンナ様、坊ちゃんもちゃんと時間までには店に着いて、食事開始。

今年一年のお互いの活動の労いをしつつ、乾杯する。

 

年の締めくくりということもあって、12月は馴染みの店へ行くことが多い。

 

 

 

 

海老、海老頭、小茄子など、先々月と変わらない構成。でも、安定の美味しさ。今年も旬の食材を何度もいただきました。お世話になりました。

 

 

 

とってもキレイな小茄子も美味。

 

 

 

 

春に食べた「ふきのとう」、夏に食べた「鮎」、秋の「銀杏」も美味しかったなぁ、と思い出している奥様。

 

 

つい最近発表があったので、会話の中でミシュランの話が出てきた。

店のご主人は数年前に断ったのだそう…これだけ通ってたのに初めて聞いた。。

常連のファンが付いているから、それで良いんだと、ご主人。

そのおかげで奥様も予約が取りやすくて助かる、とひと言。それでもこの日も満席二回転。

 

店と客の関係と、予約の取りにくさとノーショウと、課題の出てきた昨年2017年。

来年は食の業界もどんな変化をしていくんだろ。

 

シーズン毎にほぼこの店に訪問するのが習わし。

天ぷらはいつも通りに美味しかった。

今日は特にヒメコダイが当たりかな。

 

来るたび、「もうずっと通ってるんだから好きに食べてください」とは言うものの、

初っ端の海老頭を塩で食べてたら、やっぱりご主人から指導が入る(笑)。「カレー粉がいいと思いますよー」…好きに食べさせてもらったことはないが、美味しいからまあオッケー、と奥様も納得。

 

 

もうここまでくると毎回こう言う「(柔道の時のような)指導!」展開を楽しむしかない。ずっと芸風変わってないし…。よこ田を開けてからかれこれ37年だそう。奥様も通い始めて30年。

 

 

その後、奥様が自由にする事もなく無く、件の「ヒメコダイ」はカレー粉、「玉ねぎ」は塩で。

 

 

 

ホタテは何も付けずに、穴子は最初の一口は何もつけずに、あとはご自由に…。

最後に天丼か天茶を選ぶ。結局3人とも天茶をセレクト。

 

 

さてご主人、「天茶は、お新香の刻み野沢菜を半分だけお茶漬けに入れると美味しいですよー」、逆らう余地もなければ、逆らう必要もない。

結局今日も全部、基本ご指導付き。

最後はアイスの甘味で〆。

 

 

大将はいつにも増して絶好調。いつまでも、末永くこの芸風は続いてほしいな。

今年もお世話になりました。

 

 

さて続いてもう一軒家族で顔を出すことに。ホッとできる空間で家族3人ともお世話になった居酒屋「こま」へ。

 

 

昔から使っているホームグラウンド的存在。気配りの葉子女将がテキパキと注文を取る。

 

 

お通しは「鳥軟骨、ごぼう、おから」。

 

 

 

オーダーしたのは、定番の「山芋サラダ」、店のイチオシ「海老真薯」、「もつ煮込み塩」、「蛤と白菜のワイン蒸し」、

 

 

あまりメニューにあるのを見たことがないがない本来なら刺身に使う鯵を使った「鯵フライ」、「焼きハラス」。

 

 

燻りがっことマスカルポーネと一緒に食べると美味しいことを10年以上前に教えてくれたのもこの店だった。

 

 

最後に「明太おにぎり」と「たっぷりネギの味噌汁」をオーダー。

 

全てが居酒屋レベルではない小料理屋さんレベルの美味しさ。

じゃなきゃ、30年も通わない。

 

もちろんその間、ビールあり、ハイボールあり、烏龍茶あり。

 

やっぱり、味も空間の雰囲気も安心してほっこり、ゆったりくつろげて、なんだか家に帰ってきた気分。

よくよく考えると、気を使わないで済む家族や友人との食事やら、自分が少し疲れた時、なにかをリセットしたい時に良く使わせてもらっているかも。まさに自分の自宅的ホームグラウンド。

 

よこ田に続き、今年もお世話になりました, too。

 

いつまでも、こうして幸せに食べられると良いなぁと思いつつ間も無く2018年も終わっていく。

 

さあ、最後の仕上げ、お腹はいっぱいだが、これだけはたべないと、と年越し蕎麦を食べに「総本家 更科堀井」へ。

 

 

少し古いが2014年のタウンページで数えた東京都にある蕎麦屋さんの数は3200軒だそう。

その数多ある蕎麦屋さんの中から今年の年越しそばはここ「総本家 更科堀井」を選んでみた。

そう言えば、去年は巣鴨の「手打ちそば 菊谷 巣鴨本店」で食べていた。

 

ただ、怒られそうだが、更科なのに蕎麦の実の芯の粉で作る真っ白な蕎麦「さらしな蕎麦(税込 930円)」ではなく、さらには歴史もあっておススメの「変わり蕎麦(1050円)」でもなく、3人とも「もりそば(830円)」を注文。

 

 

 

というのも前者2つは蕎麦ツユがやや甘口、それに対してもりそばは辛口のツユが用意されている。もちろんそれぞれのそばの特性を引き出すためにそうしているのはわかるが、この家族は甘口がそれほど得意ではないので、辛口の「もりそば」をセレクトした。

 

確かにツユは好きな味。薬味のワサビとおろしを入れて、少し辛味をつけると、より美味しい味になる。蕎麦は風味も喉越しも素晴らしい。

大きな店の割にきめ細かく蕎麦を作っている感じがする。

細く長い美味しいお蕎麦で「健康長寿」「家運長命」を祈りつつ、2018年を家族3人+ワタシ一匹で無事締めくくれて良かったワン。

 

それでは皆さま、良いお年をお迎えください。

 

* 文中に出てくるBはパン屋さん、Swはスイーツ、Cはカフェ、SHは土産や品物を買った店、数字を囲む◯は昼間の利用、●は夜利用を表すワン!

この情報は作者とボンの散歩時点のものであり、変更が起きている場合があります。最新情報はご自身でご確認ください。

 

 

 

川井潤  食関係含めた幅広いプロデューサー

食に限らず多くのプロジェクトを手掛ける。テレビ番組「料理の鉄人」企画ブレーン(1992年~97年)。地域や食のため世界中に出向く。ほぼ外食生活。食べログフォロワー数日本一。食雑誌dancyu等、執筆多数。

https://tabelog.com/rvwr/kawaijun/ 

https://magazine.tabelog.com/articles/author/kawai_jun

https://goetheweb.jp/restaurant/slug-nee725999900f

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